キング・アーサー

ロバート・ダウニー・Jr が主演した「シャーロック・ホームズ」シリーズガイ・リッチー監督による、イギリスアーサー王伝説をベースにしたアクション大作。全米では今年5月に公開され、公開週に興行ランキングの3位に入った(トップは「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス」)のが最高と、総製作費175百万ドルをかけた大作ながら、興行的には失敗に終わった。

      King Arthur Poster

イングランド王ユーサー(エリック・バナ)の息子として生まれ、ゆくゆくは王となる定めであったアーサー(チャーリー・ハナム)だったが、王の座を狙うユーサーの弟ヴォーティガン(ジュード・ロウ)の策略によりユーサーは暗殺されてしまい、アーサーヴォーティガンから逃れるために、密かに小舟に乗せられて海に流される。

 Arthur 1

流れ着いたスラム街の売春宿で育てられたアーサーは、過酷な環境で生き延びる知恵と強靭な肉体を兼ね備えた青年に成長する。

 Arthur 2

ひょんなことから、無双の力をもたらすといわれる聖剣エクスカリバーを手にしたアーサーは、イングランドヴォーティガンの圧政から解放するために、仲間たちと共に立ち上がるのだった…

 Arthur 3

有名なアーサー王伝説を下敷きにしているとはいえ、そこはガイ・リッチー監督、ホームズ・シリーズ同様、基本的には歴史伝説の衣をまとった純粋なアクション映画といった趣きで、全編にわたってアクション・シーンが展開されていく。

 Arthur 4

ジュード・ロウ演ずる悪役は、単純な悪者という枠組みにはまらない少し複雑なキャラクターなのが面白いが、基本的にはストーリーに深みはなく、その点があまり評判が良くなかった原因だろうか。

 Arthur 5

この他では、あのデヴィッド・ベッカムが出演したのが、話題を呼んだ。  ⇒ 6/10点

 Arthur 6

キング・アーサー
King Arthur: Legend of the Sword (2016年・イギリス/オーストラリア/アメリカ)
監督: Guy Ritchie
キャスト: Charlie Hunnam, Astrid Berges-Frisbey, Jude Law, Djimon Hounson, Eric Bana, Kingsley Ben-Addir, Àstrid Bergès-Frisbey, Djimon Hounsou, Aidan Gillen ほか
上映時間: 126分


⇒ リッチー監督の前作「コードネーム U.N.C.L.E.」(15年)感想

⇒ ロウ出演の「SPY/スパイ」(16年)感想オススメ!
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北米興行成績 (2017年10月16日)

秋も深まってきて、ハロウィンが近づき、紅葉も見頃になってきたニューヨーク、先週末は全米公開作2作がデビューし、前週トップの "Blade Runner 2049" に挑戦したが:

① Happy Death Day (初登場)
② Blade Runner 2049 (第2週、前週1位)
③ The Foreigner (初登場)
④ It (第6週、前週3位)
⑤ The Mountain Between Us (第2週、前週2位)
⑥ American Made (第3週、前週6位)
⑦ Kingsman: The Golden Circle (第4週、前週5位)
⑧ The LEGO Ninjago Movie (第4週、前週7位)
⑨ My Little Pony: The Movie (第2週、前週4位)
⑩ Victoria and Abdul (第4週、前週8位)


興行収入27百万ドルでトップに立ったのは、ハロウィンを控えたこの時期の定番、低予算ホラー映画の "Happy Death Day"。この手の映画には珍しく、観た人の平均評価が B 、批評家からの評価もまずまず。

      Happy Death Day Poster

興行収入13百万ドルで3位発進となったのが、ジャッキー・チェンピエール・ブロスナンが共演したアクション・スリラー、"The Foreigner"。今や一大映画マーケットとなった中国市場を意識して、最近増えてきた米中合作映画の一つで、観た人の平均評価も A- と良好。

      Foreigner Poster

この他では、821館の公開でスタートした、黒人初の最高裁判事となったサーグッド・マーシャルを描いた歴史ドラマ "Marshall" が興行収入3百万ドルでランクインまであと一歩だったのに対して、 1,229館でスタートした、ワンダーウーマンのキャラクターを生み出した心理学者を描いた "Professor Marston & the Wonder Woman" は興行収入わずか 0.7百万ドルと明暗を分けた。

      Marshall Poster
      Professor Marston Poster

限定公開作で高い評価を得たのは、3館で公開された難民問題を扱ったドイツのドキュメンタリー映画 "Human Flow" と1館で公開されたフィンランドの異色アーティストを描いた "Tom of Finland"

      Human Flow Poster
     Tom of Finland Poster

この他では、クマのプーさんの作者 A・A・ミルンとその息子のクリストファー・ロビンを描いた "Goodbye Christopher Robin" が9館、アンドリュー・ガーフィールドが主演した感動作 "Breathe" が4館、バンク・ロッカー転じて自殺願望者を助けることに奔走する僧侶になった男の姿を追ったドキュメンタリー映画 "The Departure" が1館、アルフレッド・ヒチコック監督の傑作「サイコ」の有名なシャワー・シーンを徹底的に分析した話題のドキュメンタリー映画、"78/52" が同じく 1館で公開され、いずれもまずまずの評判のようだ。

      Goodbye Christopher Robin Poster
      Breathe Poster
      Departure Poster
      78:52 Poster

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マネーモンスター 〜 現代社会への風刺も込めた秀作スリラー

監督としても知られる女優のジョディ・フォスターの最新監督作。ジョージ・クルーニージュリア・ロバーツの2大スターが共演し、2016年のカンヌ国際映画祭でプレミエ上映された。全米ではその直後の2016年5月に公開され、公開週の興行ランキングの3位にランクインしている。

      Money Monster Poster

リー・ゲイツ(クルーニー)は、高い視聴率を誇っている金融情報番組「マネーモンスター」の名物司会者。今日も彼は、ディレクターのパティ(ロバーツ)の指示を無視して、アドリブ全開で番組を進行させていた。

 Money Monster 1

そんな中、銃を持った男カイル(ジャック・オコンネル)が番組に乱入してゲイツを人質にとり、彼の体に爆弾を巻きつける。彼はゲイツの推奨した株が暴落したために全財産を失っており、自分を陥れた株取引のカラクリを番組で明らかにするよう、ゲイツに迫るのだが…

 Money Monster 2

クルーニーロバーツの練達の演技と、次々とテンポ良くカラクリが解き明かされていく脚本の良さで、見ごたえのある作品に仕上がっている。テレビ・スタジオを舞台にした密室劇かと思いきや、いきなり舞台を外に移すという意表をついた展開も新鮮!

 Money Monster 3

特に、最初のキレキレで軽薄感いっぱいの演技から、次第に犯人に感情移入していくさまを巧みに演じたクルーニーはさすがの一言。

 Money Monster 4

それにしても、娯楽映画としての面白さとリーマンショック以降のアメリカ社会の断面をしっかりと切り取って巧みにバランスさせたジョディ・フォスターの監督としてのセンス・力量には脱帽!  ⇒ 8/10点

 Money Monster 5

マネーモンスター
Money Monster (2016年・アメリカ)
監督: Jodie Foster
キャスト: George Clooney, Julia Roberts, Jack O'Connell, Dominic West, Caitriona Balfe, Giancarlo Esposito, Christopher Denham, Lenny Venito, Chris Bauer, Dennis Boutsikaris, Emily Meade, Makhaola Ndebele, Condola Rashad, Aaron Yoo, Olivia Luccardi, John Ventimiglia, Grant Rosenmeyer, Greta Lee, Cenk Uygur ほか
上映時間: 95分


⇒ フォスター出演作「エリジウム」(13年)感想

⇒ クルーニー出演作「ヘイル、シーザー!」(16年)感想

⇒ ロバーツ出演作「8月の家族たち」(13年)感想

⇒ オコンネル主演の「ベルファスト 71」(14年)感想オススメ!

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アンダーワールド ブラッド・ウォーズ 〜 ベッキンセイルは奮闘するも

ケイト・ベッキンセイル主演の人気アクション・シリーズの4年ぶりとなる第5弾。今回監督に起用されたのは、人気テレビ・ドラマ「クリミナル・マインド」などで知られるテレビ出身のアンナ・フォースター。全米では今年1月に公開され、公開週に興行ランキングの4位にランクインしたが、シリーズ中では最低の興行成績に終わっている。

      Blood Wars Poster

長老の命を奪ったために、仲間から追われる日々を過ごすヴァンパイア族の女処刑人セリーン(ベッキンセイル)。しかし、マリウス(トビアス・メンジーズ)率いる宿敵ライカン族が勢力を拡大させ、劣勢に立たされ危機に瀕したヴァンパイア族は、彼女を呼び戻して兵士を育成するように迫る。

 Blood Wars 1

ヴァンパイア族との戦いに勝利するために、マリウスマイケルと自分との間に生まれた娘で、行方不明となっているヴァンパイアライカンの混血であるイヴ(インディア・アイズリー: 本作には出演せず)を探し出そうとしている事を知ったセリーンは、デヴィッド(テオ・ジェームズ)らと共に彼らと戦う事を決意するのだが…

 Blood Wars 2

物語に奥行きと深みがあるシリーズではないので、5作目ともなるとマンネリ感も濃くなってきて、それが 興行成績にも反映したのだと思われるが、ほぼ出ずっぱりでアクション・シーンをこなしていく、ベッキンセイルの奮闘ぶりは、それなりにみもの。

 Blood Wars 3

それなりに新たな登場人物を繰り出してきているのだが、毎回似たような展開といえば、展開なので、この先シリーズを続けるのは益々しんどくなりそうな感じ。2003年の第1作「アンダーワールド」に出演した時は30歳だったベッキンセイルも、本作撮影時には43歳。昔とそれほど変わらないようには見えるものの、ホント、ご苦労様でしたという感じ!  ⇒ 6/10点

 Blood Wars 4

アンダーワールド ブラッド・ウォーズ
Underworld: Blood Wars (2016年・アメリカ)
監督: Anna Foerster
キャスト: Kate Beckinsale, theo James, Tobias Menzies, Lara Pulver, Charles Dance, Bradley James, Peter Andersson, James Faulkner, Clementine Nicholson, Daisy Head, Oliver Stark ほか
上映時間: 91分


⇒ 前作「アンダーワールド 覚醒」(12年)感想

⇒ ジェームズ出演作「ダイバージェント FINAL」(16年)感想

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祝ノーベル文学賞! カズオ・イシグロの世界を見事に映画化した「日の名残り」

見事今年のノーベル文学賞に輝いた日系イギリス人作家のカズオ・イシグロさん。昔読んだ彼の代表作の一つ、「日の名残り」をもう一度取り寄せて読もうと思ったら、売り切れでしばらく入手出来そうもなく。。。 というわけで、映画の方を、これも本当に久しぶりに観る事に。

 Kazuo Ishiguro

映画の方は、アカデミー賞3部門受賞に輝いた「眺めのいい部屋」(86年)や、同じく3部門受賞に輝いた「ハワーズ・エンド」(92年)で知られるジェームズ・アイヴォリー監督がメガホンを取り、アンソニー・ホプキンスエマ・トンプソンという二大名優が共演して1993年に製作された。翌94年のアカデミー賞では作品賞をはじめ8部門にノミネートされたが、受賞はならなかった。

      Remains Poster

第二次世界大戦が終わって10年以上が経過した1956年のイギリスアメリカ人の大富豪ルイス(クリストファー・リーヴ)に買い取られた邸宅ダーリントン・ホールに、前オーナーのダーリントン卿(ジェームズ・フォックス)の代から使える執事のスティーヴンス(ホプキンス)は、戦後ナチス協力者の烙印を押され、失意の余生を送ったダーリントン卿の没後、去っていった使用人たちの補充のため、かって女中頭を務めていたミス・ケントン(トンプソン)に会いに、車を走らせる。

 Remains 1

- 時は戻って1930年代半ばのダーリントン・ホール。かっては名執事だった高齢の父ウィリアム(ピーター・ヴォーン)を副執事として雇い入れたばかりのスティーヴンスのもとに、新しい女中頭としてミス・ケントンがやってくる。

 Remains 2

絵に描いたようなイギリス貴族であるダーリントン卿は、第一次世界大戦敗戦後、経済的に困窮していたドイツを救おうと、ドイツ政府イギリス政府フランス政府との関係を修復すべく、奔走していた。

 Remains 3

ナチス・シンパの出入りが頻繁になるなど、邸内の雰囲気も不穏になってくる中、スチーブンスはそうした事には一切立ち入らず、ミスを重ねる父親のカバーをしながら、執事としての責務を果たすべく全力を尽くすのだった。そんな彼と彼を支えるミス・ケントンとの間にも微妙な感情の動きが起こっていた…

 Remains 4

現代の私たち(いや、少なくとも私)の生活とは対極にあるような戦前のイギリス貴族の館を舞台にしたこの作品、こうした映画を作らせば右に出る者がいないアイヴォリー監督(但し、彼はカリフォルニア生まれ・オレゴン育ちの生粋のアメリカ人!)らしさが存分に発揮されている。

 Remains 5

激動の時代を背景にしているとはいえ、特に大きな事件が起きるわけではないのだが、映像とともにこの映画を支えているのは主役二人の素晴らしい演技で、何気ない動きや表情で、感情の微妙な揺れを表現するところは、名優ならではの芸!

 Remains 6

この映画を見たのは二度目だが、最初に観た時と同様、二人の演技に引き込まれるうちに、あっという間に最後まで見終わってしまったという感じ。この二人の演技を引き出したのは、監督の力量とともに、やはり原作の素晴らしさのおかげなのだろう。イギリス貴族の末裔でもなく、5歳まで長崎で育った人が、このような作品を生み出せたというのは、まさに驚き以外の何ものでもない。

 Remains 7

1994年のアカデミー賞では、作品・主演男優・主演女優を含む8部門でノミネートされながら無冠に終わっている。この年は、アカデミー好みの「シンドラーのリスト」(作品賞)や当時社会問題だったエイズ患者を演じたトム・ハンクス(主演男優賞:「フィラデルフィア」)ホリー・ハンターの一世一代の演技(主演女優賞:「ザ・ピアノ」)があったので、やむを得ない面があるものの、個人的にはプロの執事として長年自分の感情を出さない事に徹してきたために、素直に自分の感情を出す事が出来ない男を完璧に演じたホプキンス主演男優賞に値する演技だったと思うし、作品としてはこの映画がこの年の私のベストワン。今でも最も好きな作品の一つである事を、今回再確認しました。他に若き日のヒュー・グラントが出演。  ⇒ 10点満点!!!

日の名残り
Remains of the Day (1993年・イギリス/アメリカ)
監督: James Ivory
キャスト: Anthony Hopkins, Emma Thompson, James Fox, Christopher Reeve, Peter Vaughan, Hugh Grant, Michael Lonsdale, Tim Pigott-Smith, Lena Headey ほか
上映時間: 134分


⇒ 同じカズオ・イシグロ原作の「わたしを離さないで」(10年)感想オススメ!

⇒ ホプキンス出演作「ノア 約束の船」(14年)感想

⇒ トンプソン出演作「ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期」(16年)感想オススメ!

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