緑園の天使: 輝いていた12歳のエリザベス・テイラー!

1935年に発表されたイーニッド・バグノルドの同名小説の映画化作品で、デビュー間もない当時12歳のエリザベス・テイラーを主演に迎えている。共演はミッキー・ルーニー。米国では1944年12月に公開され、翌年のアカデミー賞では、監督賞を含む5部門でノミネートされ、助演女優賞(アン・リヴィア)と編集賞を受賞している。

      National Velv et Poster

1920年のイギリス。田舎街で肉屋を営んでいるブラウン夫妻(ドナルド・クリスプ、リヴィア)家の次女ヴェルヴェット(テイラー)は何よりも馬が好きで、いつかは自分の馬を持ちたいというのが夢。

 National Velvet 1

そんなブラウン家のもとに、騎手くずれの少年マイ(ルーニー)が訪ねてくる。彼は、くじで村きっての暴れ馬パイを引き当てたヴェルヴェットの訓練を引き受ける事になるのだが…

 National Velvet 2

1942年にデビューした子役スターとしてブレイクするきっかけとなった作品。デビュー当時のテイラーはその瞳をはじめ、全体的に大人びた雰囲気なので、子役には向いていないという評価だったらしいが、この作品では、その特徴ある瞳の魅力を逆に存分に活かし、ヴェルヴェット役をハツラツと演じていて、やはり印象的!

 National Velvet 3

彼女を取り巻く共演陣が、ヴェルヴェットを見守る優しい母親役を演じたアカデミー初演女優賞を獲得したリヴィアをはじめ、手堅い演技でテイラーを盛り立てていて、しっかりとした作品に仕上がっている。 

 National Velvet 4

原作はその後1978年に、当時人気のあった子役スター、テイタム・オニールを主演に迎えて「インターナショナル・ベルベット 緑園の天使」として再映画化されているが、やはりテイラーの魅力には比べるべくもない…  ⇒ 7/10点

 International Velvet

緑園の天使
National Velvet (1944年・アメリカ)
監督: Clarence Brown
キャスト: Elizabeth Taylor, Mickey Rooney, Donald Crisp, Anne Revere, Angela Lansbury, Jackie Jenkins, Juanita Quigley, Arthur Treacher, Reginald Owen, Norma Varden, Terry Kilburn, Eugene Loring, Arthur Shields ほか
上映時間: 123分


⇒ テイラーの凄演がアカデミー主演女優賞獲得につながった「バージニア・ウルフなんかこわくない」(66年)感想

⇒ ルーニー出演作「少年の町」(38年)感想

⇒ リヴィア出演作、アメリカに存在していたユダヤ人差別の実態を描いたエリア・カザン監督の「紳士協定」(47年)感想オススメ!
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女性No.1: 名優キャサリン・ヘップバーンとスペンサー・トレイシーの最初の共演作品!

名優キャサリン・ヘップバーンスペンサー・トレイシーが初めて共演した1942年の作品で、監督は「シェーン」(53年)などの名匠ジョージ・スティーブンス。全米では1942年に公開されている。ヘップバーントレイシーは、以降8つの映画で共演している。1943年のアカデミー賞では、主演女優賞(ヘップバーン)など2部門でノミネートされ、オリジナル脚本賞を受賞している。生涯に主演女優賞に12度ノミネートされ、うち4回受賞しているヘップバーン、これが4度目のノミネートだった。

      Woman of the Year Poster

サム・クレイグ(トレイシー)テス・ハーディング(ヘップバーン)は二人共ニューヨーク・クロニクル紙の一面を競うように飾る花形記者だが、サムはスポーツ欄、テスは国際ニュース欄を担当しているため、これまで一度も会ったことはなかった。

 Woman of the Year 1

ひょんなことから出会った二人は、急速に惹かれ合い、やがて結婚することに。

 Woman of the Year 2

ところが、昼夜を問わず国際情勢のニュースに対応しなければならないテスのペースにサムはついていけず、新婚当初から二人の生活はすれ違いがちで、そのギャップが日に日に拡大していく…

 Woman of the Year 3

名優同士の生き生きとしたやり取りを通じて展開されるロマンチック・コメディ。二人共美男美女というわけではないが、ハツラツとしたヘップバーンにこれまで人生を謳歌してきたトレイシーが振り回されるといった役どころを、二人共持ち味を十分に発揮して巧みに演じている。ジョージ・スティーヴンスも手堅く、破綻なくまとめていて、なかなかの佳作に仕上がっています!  ⇒ 7/10点

 Woman of the Year 4

女性No.1
Woman of the Year (1942年・アメリカ)
監督: George Stevens
キャスト: Spencer Tracy, Katharine Hepburn, Fay Bainter, Reginald Owen, Minor Watson, William Bendix, Gladys Blake, Dan Tobin, Roscoe Krans, William Tannen, Ludwig Stössel, Sara Haden, Edith Evanson, George Rezas ほか
上映時間: 114分


⇒ スティーヴンス監督の「ママの想い出」(48年)感想 〜 太鼓判!!

⇒ ヘップバーン・トレイシー共演の「招かれざる客」(67年)感想 〜 太鼓判!!

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脱出 〜 相変わらずボギーが渋い!

ハワード・ホークス監督が、文豪アーネスト・ヘミングウェイと議論していた際に、「君の作品で最も駄作と思われる小説を原作にしても傑作映画にしてみせる」と挑発し、彼が1937年に発表した小説「持つと持たぬと」を原作に作られた1944年の映画。ハンフリー・ボガートとこれがデビューとなったローレン・バコールが共演しており、二人はこの作品が公開された翌年に結婚している。

      To Have or Have Not Poster

フランスナチス・ドイツ軍に敗北した直後の1940年夏のカリブ海の小島、フランス領マルティニーク。首都フォール・ド・フランスで、アメリカ人のハリー・モーガン(ボガート)は漁船の船長として自由気ままな生活をしていた。

 To Have or Have Not 1

そんなある日、ハリーが住んでいる宿屋の主人フレンチー(マルセル・ダリオ)から、ドイツに協力するヴィシー政権への反政府活動家の密航に協力するよう、頼まれる。面倒ごとに関わりたくない彼は、最初その依頼を断るのだが、政府の弾圧ぶりに憤った彼は、ホテルで出会った若いアメリカ人女性マリー(バコール)とともに、協力する事にする。

 To Have or Have Not 2

ハリーが約束の場所まで船で辿り着くと、そこに待っていたのは反政府活動家のポール・ド・ビュルサック(ウォルター・スロヴィー)とその妻、エレーヌ(ドロレス・モラン)。二人を乗せて出航するハリーだったが、程なくして巡視艇に発見され、銃撃戦となる…

 To Have or Have Not 3

実はヘミングウェイの原作からは、相当ストーリーが改変されているらしいこの映画、ボガートを中心としたロマンチックな映画となっているが、「カサブランカ」(42年)でタフガイ役だけでなく、ロマンチックな役もこなせる事を証明したボガートは、ここでも、一見ぶっきらぼうだが、情に熱いロマンチックな男を見事に演じている。ストーリーも何だか「カサブランカ」に似ている感じ。

 To Have or Have Not 4

この映画でデビューしたバコールも初々しさが魅力的。彼女のトレードマークだった、ちょっと上目遣いの表情や、ハスキーボイスはすでに全開!

 To Have or Have Not 5

なかなか良い映画だが、ちょっと「カサブランカ」の二番煎じに見えるのが難点…  ⇒ 7/10点

脱出
To Have or Have Not (1944年・アメリカ)
監督: Howard Hawks
キャスト: Humphrey Bogart, Lauren Bacall, Marcel Dalio,Walter Surovy, Walter Brennan, Hoagy Carmichael, Sheldon Leonard, Walter Sande, Dan Seymour, Aldo Nadi, Paul Marion, Patricia Shay, Pat West, Emmet Smith ほか
上映時間: 100分


⇒ ホークス監督、ボガート・バコール共演作「三つ数えろ」(46年)感想 〜 太鼓判!!

⇒ ボガート主演作「マルタの鷹」(41年)感想 〜 太鼓判!!

⇒ ホークス監督作「赤ちゃん教育」(38年)感想 〜 オススメ!

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三人の妻への手紙 〜 名匠マンキエヴィッツ監督の上質なメロドラマ

ジョン・クレンブナーが1946年に発表した小説 "Letter to Five Wives" を、「イヴの総て」(50年)のジョセフ・L・マンキウィッツ監督が1949年に映画化したもの。米国では1949年1月に公開され、翌年のアカデミー賞では、監督賞と脚色賞の2冠に輝いている

      Letter Poster

ニューヨーク近郊のベッドタウン。子供達のピクニックに一緒に出かけようとしていた3人の妻たち、デボラ(ジーン・クレイン)、ローラ(リンダ・ダーネル)、リタ(アン・サザーン)の元に、町でうわさの美女、アディ(セレステ・ホルム)から手紙が届く。

 Letter 1

「拝啓、親愛なる三人の皆様へ」と題されたその手紙には、「あなた方のご主人(ジョージ(カーク・ダグラス)・ポーター(ポール・ダグラス)・ブラッド(ジェフリー・リン)の内の一人と駆け落ちします。」と書かれていた。三人の妻達はそれぞれ、必ずしもうまくいっていない最近の夫婦関係を思い起こすのだった...

 Letter 2

話の内容は、完全にテレビのドラマみたいだが、そこは名匠マンキエヴィッツ監督、出演陣の粒の揃った演技も相まって、巧みに映画としてまとめあげている。特に、男性陣が、カーク・ダグラスポール・ダグラスなど、いかにも疑われそうな、個性的な面々であるのが良い。原作では5人の妻としているところを、3人にして、物語を分かりやすくしているところもさすが。

 Letter 3

最初は脚本家やプロデューサーとして名声を得た後に、監督業に進出したマンキエヴィッツだが、この作品と翌年の「イヴの総て」で、2年連続でアカデミー監督賞・脚色賞を獲得していて(この記録は以後も破られていない)、この頃は、最も脂がのっていた時期だった。なかなか楽しめる作品だが、やはり題材は映画というよりはテレビ・ドラマ的。  ⇒ 7/10点

 Letter 4


三人の妻への手紙
A Letter to Three Wives (1949年・アメリカ)
監督: Joseph L. Mankiewiez
キャスト: Linda Darnell, Jeanne Crain, Ann Sothern, Kirk Douglas, Paul Douglas, Barbara Lawrence, Jeffrey Lynn, Connie Gilchrist, Florence Bates, Hobart Cavanaugh, Patti Brady, Ruth Vivian, Thelma Ritter, Carl Switzer ほか
上映時間: 103分


⇒ カーク・ダグラス主演作「突撃」(57年)感想 〜 太鼓判!!

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映画: 踊る大紐育

1944年にブロードウェイで初演され、好評を博したレナード・バーンスタインのミュージカルの映画化作品。振付は現代バレエの巨人ジェローム・ロビンス。但し映画化にあたっては、バーンスタインの音楽の相当部分が当時の観客に馴染みやすいメロディアスな音楽に差し替えられている。監督はスタンリー・ドーネンと主演も務めたジーン・ケリー。全米では1949年に公開され、大ヒットを記録し、1950年のアカデミー賞ではミュージカル映画音楽賞に輝いている。

      Town Poster

ニューヨークで上陸許可を得た3人の水兵、ゲイビー(ケリー)・チップ(フランク・シナトラ)・オジー(ジュールス・マンシン)ゲイビーは上陸するや否や、ポスターの女性ミス・サブウェイことアイヴィー・スミス(ヴェラ=エレン)に一目ぼれ。

 Town 1

チップオジーと共に、アイヴィーを探し出すために、ニューヨーク中を駆け回るゲイビー。途中から学者のクレア(アン・ミラー)やタクシー運転手のヒルディー(ベティ・ギャレット)アイヴィー探しに加わってくる。

 Town 2

奮闘のかいあって、ゲイビーはようやくアイヴィーを探し当てるが、その頃にはチップヒルディーオジークレアもいい仲に...

 Town 3

若い男女3組の1日の恋の狂想曲を描いたひたすら楽天的なミュージカル。当然、ストーリーに深みはないし、バーンスタインの素晴らしい音楽が大幅に削られているのも残念だが、第2次世界大戦後、アメリカが自信に満ち溢れていた時代を反映した、明るさ一杯の画面は、それなりに魅力的。

 Town 4

新たに付け加えられたロジャー・エデンス作曲の歌もそれなりに魅力的だし、何よりも、ジーン・ケリーフランク・シナトラらの芸達者が次から次へと繰り出す歌とダンスが素晴らしい。なかなか楽しめるミュージカルでした!  ⇒ 7/10点

 Town 5

踊る大紐育
On the Town (1949年・アメリカ)
監督: Stanley Donen, Gene Kelly
音楽: Leonard Bernstein, Roger Edens
キャスト: Gene Lelly, Frank Sinatra, Betty Garrett, Ann Miller, Jules Munshin, Vera-Ellen, Florence Bates, Alice Pearce, George Meader ほか
上映時間: 98分


⇒ ドーネン監督の「掠奪された七人の花嫁」(54年)感想

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