マリアンヌ 〜 ロバート・ゼメキス監督による王道の古典的メロドラマ

「フォレスト・ガンプ/一期一会」(94年)ロバート・ゼメキス監督としては珍しいロマンス映画。ブラッド・ピットマリオン・コティヤールが共演している。全米では2016年11月に公開され、公開週に興行ランキングの4位にランクインしている(トップは「モアナ」)。また、今年のアカデミー賞では衣装デザイン賞にノミネートされた。

      Allied Poster

第2次世界大戦中の1942年。カサブランカのドイツ大使暗殺という任務を帯びたイギリスの諜報部員マックス(ピット)は、現地でフランスレジスタンス活動に従事している女性マリアンヌ(コティヤール)を紹介され、夫婦を装って大使に近づき、任務を成功させる。

 Allied 1

カサブランカから分かれて脱出した二人は、その後偶然にロンドンで再会し、マックスマリアンヌに求婚、二人は結婚する。

 Allied 2

二人の間には子供も生まれ、幸福な時間が流れていくが、ある日、上官のフランク(ジャレッド・ハリス)らに呼び出されたマックスは、マリアンヌドイツのスパイである疑いがあると告げられる…

 Allied 3

ゼメキス監督の最新作は、サスペンス・ドラマの要素を織り込んだロマンス映画。サスペンスのカラクリは意外に単純で深みはないのだが、ピットコティヤールの二人を中心にした、今時珍しいまでのクラシックなロマンス映画に仕上がっている。

 Allied 4

往年のハリウッド映画を思わせるようなメロドラマで、並の俳優が演じると陳腐になりかねないところ、そこはさすがピットコティヤールが堂々と演じきっていて、なかなか見応えのある王道のラブロマンスになっている。ただ、物語自体にはもう少し深みが欲しいところ。  ⇒ 7/10点

 Allied 5

マリアンヌ
Allied (2016年・アメリカ)
監督: Robert Zemeckis
キャスト: Brad Pitt, Marion Cotillard, Jared Harris, Camille Cottin, Matthew Goode, Lizzy Caplan, Anton Lesser, August Diehl, Charlotte Hope, Marion Bailey, Simon McBurney, Daniel Betts, Thierry Fremont, Raffey Cassidy ほか
上映時間: 124分


⇒ ゼメキス監督の前作「ザ・ウォーク」(15年)感想 〜 オススメ!

⇒ ピット出演作「マネー・ショート 華麗なる大逆転」(15年)感想

⇒ コティヤール出演作「サンドラの週末」(14年)感想

⇒ ハリス出演作「コードネーム U.N.C.L.E.」(15年)感想
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サバイバルファミリー 〜 矢口史靖監督らしいシニカルで軽やかな(?)サバイバルドラマ

「ウォーターボーイズ」(01年)矢口史靖監督が原案、脚本も担当したサバイバルドラマ。2016年のマカオ国際映画祭にてプレミエ上映された後、今年2月に全国公開されている。

      Survival Poster

鈴木家は、父・義之(小日向文世)、母・光恵(深津絵里)、息子で大学生の賢司(泉澤祐希)、それに娘で高校生の結衣(葵わかな)の4人家族だが、家族はそれぞれバラバラ。

 Survival 1

ある朝、家族が目を覚ますと停電で全ての電化製品が停止している事に気がつく。停電は鈴木家だけでなく近所中で起きていて、しかも電化製品のみならず電車も車もガスも水道も止まったため、家族全員途方に暮れる。

 Survival 2

停電から1週間経ち、東京にいても事態は解決しそうにない事を悟った義之は、他の多くの人同様、東京から出る事を決断するのだが…

 Survival 3

今までキャンプすらした事のない家族が、様々なトラブルに見舞われながらも自転車で光恵の実家の鹿児島を目指すサバイバルドラマ。バラバラだった家族が四苦八苦しながら必死に生きのびていく中で、家族の絆を取り戻していく姿を描いている。

 Survival 4

ストーリー展開は結構常套的で、あまり驚きはないのだが、奮闘する鈴木家の姿をあまり重ぐるしく描かず、かといって変にコミカルに描いたり大げさなドタバタ劇にしたりもせず、程よくシニカルに描いているところがこの作品(あるいは監督)の個性だろうか。

 Survival 5

意外に肩凝らずに楽しめる作品だった。主演の小日向文世深津絵里を始め、出演者はいずれも好演。  ⇒ 6/10点

 Survival 6

サバイバルファミリー
(2016年・日本)
監督: 矢口史靖
キャスト: 小日向文世、深津絵里、泉澤祐希、葵わかな、時任三郎、藤原紀香、大野拓朗、志尊淳、渡辺えり、宅麻伸、柄本明、大地康雄、松浦雅、菅原大吉、徳井優、桂雀々、森下能幸、田中要次、有福正志、左時枝、ミッキー・カーチス ほか
上映時間: 117分


⇒ 小日向・深津 出演作「ステキな金縛り」(11年)感想

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湯を沸かすほどの熱い愛 〜 宮沢りえが熱い!

「チチを撮りに」(12年)で各種映画賞を総なめにして注目を浴びた中野量太監督の、宮沢りえを主演に迎えた最新作で、自身が脚本も担当している。2016年のモントリオール国際映画祭でプレミエ上映された後、同年10月に全国公開されている。今年の日本アカデミー賞では、作品賞・監督賞をはじめ6部門でノミネートされ、最優秀主演女優賞(宮沢)・最優秀助演女優賞(杉咲花)に輝いている

      Hot Water Poster

夫の一浩(オダギリジョー)とともに銭湯を営んでいた双葉(宮沢)は、1年前に一浩が失踪したために、銭湯を休業してパン屋で働いて娘の安澄(杉咲)を支えていたが、ある日職場で倒れたため、病院で検査を受けると、末期ガンで2~3カ月の余命しか残されていないと伝えられる。

 Hot Water 1


落ち込むながらも、残されたわずかな時間の中で、やるべき事を終わらせるためにすぐに立ち上がる双葉。まずは、いじめのため不登校寸前に陥っていた安澄を立ち直らせ、級友たちに言うべきことを言えるようにさせ、銭湯を再度開店して家庭を立て直すために、一浩を探し出す事に。

 Hot Water 2

一浩を探し出した双葉は、彼が愛人から押し付けられた連れ子の鮎子(伊東蒼)をも引き取って銭湯も無事再開させた上で、一浩に店の番をさせて娘たちと最後の目的を果たすため、旅に出るのであった…

 Hot Water 3

夫が失踪したために、家業は休業、娘は不登校寸前の状態という中で、末期ガン宣告を受けるという、八方塞がりな状況から、全てを明るくパワフルに解決していく女性の姿を描いた本作、主人公の双葉を熱演する宮沢りえのこれまでの波乱万丈な生き様となんとなく通ずる感じも。

 Hot Water 4

とにかく、ストーリーは今時珍しいくらいベタな感じなのだが、宮沢りえが醸し出すひたむきさと、共演陣の好演が、陳腐な映画に陥ることを防いでいる。他に松坂桃李が出演。  ⇒ 6/10点

 Hot Water 5

湯を沸かすほどの熱い愛
(2016年・日本)
監督: 中野量太
キャスト: 宮沢りえ、杉咲花、オダギリジョー、松坂桃李、伊東蒼 ほか
上映時間: 125分


⇒ オダギリジョー出演作「人類資金」(13年)感想

⇒ 松坂桃李 主演の感動作「ツナグ」(12年)感想オススメ!

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バーニング・オーシャン 〜 メキシコ湾沖原油流出事故を凄まじい迫力で再現したパニック映画

「ローン・サバイバー」(14年)ピーター・バーグ監督マーク・ウォルバーグが再びタッグを組み、2010年に発生したメキシコ湾原油流出事故を再現したパニック・スペクタクル。2016年のトロント国際映画祭でプレミエ上映された後、全米では同年9月に公開され、公開週に興行ランキングの2位にランクインしている(トップは「ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち」)。

      Deepwater Horizon Poster

世界最大の沖合掘削請負会社トランスオーシャン社が石油メージャーの一つ、英ブリティッシュ・ペトロリアム(BP)社から請負ってアメリカ・テキサス州メキシコ湾沖80キロで操業を行っている巨大石油掘削施設「ディープ・ウォーター・ホライズン」。掘削準備が完了したとの報を受け、オペレーションの責任者であるジミー(カート・ラッセル)や技術責任者のマイク(ウォールバーグ)らが着任する。

 Horizon 1

ところが、彼らは海底の岩盤を安定させるために注入したセメントの耐性試験が省略されたとの報告を受け、驚いてBP側の責任者であるドナルド(ジョン・マルコヴィッチ)に掛け合うが、工期の遅れを気にする彼は、彼らを押し切って操業を強行する指示を出す。

 Horizon 2

操業の準備を開始した彼らだが、いきなり原油と共に天然ガスが大量に噴出、それをコントロールしようと懸命に作業している最中、天然ガスに引火して大爆発が起きてしまう…

 Horizon 3

史上に残る大惨事となり、同時に大量の原油流出により深刻な環境災害を引き起こしたこの事故は、2010年に発生した事もあり、まだ記憶に新しいのだが、この事故の発生経緯を忠実に再現したこの作品、事故が発生してからの映像が凄い迫力で迫ってきて、まずはその凄まじさとリアルさに圧倒される。

 Horizon 5

事故発生までの序盤は、様々な登場人物によって、なぜこの事故が発生したのかを分かりやすく説明しているが、どちらかと言えば、映画の主眼はそこにはなさそうで、とにかく事故が発生してからのマーク・ウォルバーグの奮闘ぶりがテーマである事は明らか。そして、このコンビによる「ローン・サバイバー」同様、その奮闘ぶりは凄まじい!

 Horizon 4

ただし、ウォルバーグの奮闘ぶりにフォーカスが入ったあまり、スリル感は十分ではあるものの、物語としての深みはなくなってしまっている。他にウォルバーグの妻役でケイト・ハドソンが出演。  ⇒ 7/10点

 Horizon 6

バーニング・オーシャン
Deep Water Horizon (2016年・アメリカ)
監督: Peter Berg
キャスト: Mark Wahlberg, Kurt Russell, Douglas M. Griffin, James DuMont, John Malkovich, Joe Chrest, Gina Rodriguez, Dylan O'Brien, Kate Hudson, Ethan Suplee, Trace Adkins, Brad Leland, Dave Maldonado, Juston Street ほか
上映時間: 107分


⇒ 「ローン・サバイバー」(14年)感想

⇒ ラッセル出演作、タランティーノ監督の西部劇「ヘイトフル・エイト」(15年)感想

⇒ マルコヴィッチ出演作「ズーランダー No. 2」(16年)感想

⇒ ディラン・オブライエン主演作「メイズ・ランナー2: 砂漠の迷宮」(15年)感想

⇒ ハドソンがアン・ハザウェイと共演した「ブライダル・ウォーズ」(09年)感想

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グレートウォール 〜 チャン・イーモウ監督の破天荒な歴史アクション大作!

「HERO」(02年)などで知られる中国チャン・イーモウ監督ハリウッドに進出して製作した、万里の長城を舞台にした歴史アクション大作。アンディ・ラウマット・デイモンら、香港と米国を代表するスターが結集した国際色豊かなキャスティングが話題となった。中国で2016年12月に先行公開された後、全米では今年2月に公開され、公開週に興行ランキングの3位にランクインしている。

      Great Wall Poster

雇用主を求めて世界中を旅しているウィリアム(デイモン)ら20数名の傭兵部隊は、シルクロードを通過中に、中国国境付近で馬賊から攻撃を受けた上に、謎の怪物にも襲われる。

 Wall 1

かろうじて生き残ったウィリアムトバール(ペドロ・パスカル)は、ほうほうの体で楚軍が守る万里の長城にたどり着き、守備軍を率いるワン将軍(ラウ)に許され、彼らの仲間に加わる事に。

 Wall 2

自分たちを襲った怪物は饕餮(とうてつ)という生き物で、60年ごとにやってくる襲撃から守るために万里の長城が築かれた事を知る。彼らと長城に居合わせたバラード(ウィレム・デフォー)は、ワンやその配下の武将リン・メイ司令官(ジン・ティエン)と共に、饕餮の襲撃を迎え撃つ事を決意するのだが…

 Wall 3

チャン・イーモウ監督ハリウッド進出第1作は、万里の長城と想像上の怪物を組みわせた奇想天外の大作に。長城を舞台に繰り広げられるバトルはハリウッドらしく派手。主力部隊は真っ青な甲冑に身を包んで宙を舞う女性兵士軍団なのだが、発想は面白いかもしれないが、大挙して押し寄せる怪物を退治するには少し迫力不足(笑)?

 Wall 4

「紅いコーリャン」(87年)チャン・ツィーイーを世に出した「初恋のきた道」(99年)のようなしっとりした作品から、米国でも大ヒットを記録した「HERO」「LOVERS」(04年)のようなアクション大作へと作風が大きく変化した感のあるイーモウ監督だが、このハリウッド第1作ではその路線をさらに大きく推し進めている印象。

 Wall 5

そうは言っても、アメリカ人監督の作品とは一風異なる独特な感性も感じられるのだが、ストーリーの底が浅く、見終わってもあまり印象に残らない感じ。この先イーモウ監督ハリウッドでどのような映画を作っていくのだろうか。  ⇒ 6/10点

 Wall 6

グレートウォール
The Great Wall (2016年・中国/アメリカ)
監督: Zhang Yimou
キャスト: Matt Damon, Andy Lau, Tian Jing, Willem Dafoe, Pedro Pascal, Zhang Hanyu, Eddie Peng, Lu Han, Kenny Lin, Wang Junkai, Zheng Kai, Huang Xuan, Cheney Chen ほか
上映時間: 103分


⇒ 圧倒的な映像美で魅せる「HERO」(02年)感想太鼓判!!

⇒ デイモン主演、おなじみのシリーズ最新作「ジェイソン・ボーン」(16年)感想

⇒ デフォー出演作「ジョン・ウィック」(14年)感想

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