ニューヨーク・レストラン: Pomodoro Rosso ~ アッパー・ウエストの手頃なイタリアン

3月31日、忙しかった年度末も無事に終わり、若手の労をねぎらうために入ったのが、アッパーウエスト、リンカーン・センター近くにあるこのレストラン。

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1993年にオープン以来、この付近の住民に親しまれてきたイタリアン・レストランで、かっての人気ドラマ、「となりのサインフェルド」にも登場した事があるらしい。私たちが訪れた日も近隣の常連らしいお客さんで店はほぼ満席の繁盛ぶり。

     Pomodoro Rosso 2
     店内はこんな感じ

メニューは、ベーシックなイタリア料理中心で、とりわけパスタのメニューが豊富。フレッシュ・パスタと乾麵の二つのセクションに分かれているほど。

本日は、アンティパストをいくつか皆でシェアし、メインはパスタをそれぞれ頼む事に。私が頼んだのは、本日のパスタの中から、小海老のバジリコ風味のスパゲッティ。手打ちのスバゲッティは極太でうどんのような味わいが面白い。濃厚なジェノヴェーゼ・ソースが麺に良くからんで美味!

     Pomodoro Rosso 2

締めはやはりTartufo

     Pomodoro Rosso 3

リンカーン・センターから歩いて数ブロック程の距離なので、プレ/アフター・シアターの食事にも使い勝手が良いのではないかと思う。

       Pomodoro Rosso
       229 Columbus Avenue (btw 71st & 72nd St.)
      Tel. 212-721-3009
      ランチ: 12 ~ 3PM (土日はブランチ)
      ディナー: 5 ~ 11PM (日: ~ 10PM)
      アラカルト; ブランチは14.95~16.95ドル
      Zagat評価: 21/16/21/$44 (料理/内装/サービス/予算)
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ジャンル : 海外情報

オペラ: ラインの黄金@メトロポリタン・オペラ ~ 注目の新制作はハイテク満載

本日(3月30日)は待ちに待った新制作の「ニーべルングの指環」第1作、「ラインの黄金」。9月の公演のチケットは手に入れる事が出来ず、ようやく手に入れた今回の公演だけに、見逃す訳にはいかず、年度末で忙しい仕事の合間を縫って何とかメトに駆け付ける。

     Met 033011

1987年以来親しまれてきたオットー・シェンクの舞台に代わって、今回のリングに起用されたのはカナダの名演出家で、シルク・ド・ソレイユの演出などでも有名なロベール・ルパージュ

   Rheingold 1 Rheingold 2

今回の演出の最大の話題は最新のテクノロジーを使用したハイテク舞台。その「ハイテク舞台」とは、総重量45トンにも及ぶ金属製の巨大な舞台装置で24本の金属の柱を1列に敷き詰めたようなもの。これが、物語の進行に合わせ様々に形を変えていくという寸法。

但し、これだけ巨大で重いものを動かしていくのは大変なようで、昨年9月のプレミエ時も予定通りに動かなかったりしたらしい。本日も、不具合があったようで、その調整を行うために、何と開演が30分近くも遅延!

さて、ようやく上演が始まり、最初のラインの乙女たちが登場する場面。乙女たちは何と鋼鉄製のワイヤに吊るされながら登場し、この巨大な金属の柱を背景に泳いでいる!柱には川の流れを模した映像が映し出されているが、その幻想的な雰囲気はどこかシルク・ド・ソレイユの舞台を思わせる感じ。

     Rheingold 3

その後もこの舞台が様々な形に姿を変えていくが、その都度歌手達もワイヤに吊るされたりして、結構大変そう。特にヴォータンローゲアルベリヒが潜む地下の世界へ行って戻ってくる場面は、この柱が階段に見たてられ、二人は真横になりながらこの階段を昇り降りしていくのだが、まさにサーカスを見ているような感じ。

     Rheingold 4

しかしながら、今回のコンセプトは、最新のテクノロジーを使用しながらも、オペラのストーリーを比較的忠実に再現する事のようで、登場人物の衣装も含め、演出自体は意外にオーソドックスで驚きは少ない。新国立劇場「トーキョー・リング」なんか、メトの聴衆が見たら腰を抜かすんじゃなかろうか。

さて、今回の指揮は、健康状態が戻りきっていないレヴァインに代わり、急遽主席客演指揮者の地位にあるファビオ・ルイージロイヤル・オペラでのアイーダをキャンセルしてまでしてニューヨークに駆け付けたため、ロンドンでの評判は極めて悪いようだが、それだけレヴァインの後任として指名される事に賭けているのだろう。出だしは、その思いが空回り気味で、ギクシャクした感じの演奏だったが、次第に調子が出て来たようで、レヴァインに較べややすっきりしていて、それでいてダイナミックさも不足する事のない、充実した演奏だったと思う。

     Luisi.jpg

歌手陣は、アルベリヒ 役の リチャード・ポール・フィンクローゲ 役の Arnold Bezuyen 以外は、9月と同じキャスト。

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     これは怪物に化けたアルベリヒです...

迫力十分のヴォータン役のブリン・ターフェル、これまた威力充分のフリッカ役のステファニー・ブライスを始め、いずれも充実した歌唱を披露していた。全体的な歌唱水準の高さはやはりメトならでは!

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     ターフェルとブライス

全体的に、巨大なハイテク舞台装置を除けば、意外にオーソドックスな上演だった。5月には「ワルキューレ」の上演が予定されており、引き続きこの舞台装置が使われるようだが、どのような舞台になるのだろうか、楽しみ。

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     Rheingold 8

それにしても、いつ聴いても思うのだが、リングという作品、ワーグナーがこれでもかというぐらい「自分は天才なんだ」という事を聴き手に押しつけて来ているような感じを受ける(ワグネリアンの方々、ごめんなさい!)のだが...

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     終演後の観客の拍手に応える出演者たち

       Das Rheingold (1869年、ミュンヘン・宮廷劇場にて初演)
      演出: Robert Lepage
      指揮: Fabio Luisi
      Wotan: Bryn Terfel
      Fricka: Stephanie Blythe
      Alberich: Richard Paul Fink
      Loge: Arnold Bezuyen(デビュー!)
      Fasolt: Franz-Josef Selig
      Fafner: Hans-Peter Konig
      Erda: Patricia Bardon
      2011年3月30日、メトロポリタン歌劇場
            
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ジャンル : 音楽

北米映画興行成績 (2011年3月28日)

先週末は新作が2作公開された。新作の接戦が予想されたその結果は:

   1.Diary of a Wimpy Kid: Rodrick Rules (初登場)
   2. Sucker Punch (初登場)
   3.Limitless (第2週、前週1位)
   4.The Lincoln Lawyer (第2週、前週4位)
   5.Rango (第4週、前週2位)
   6.Battle: Los Angeles (第3週、前週3位) 
   7.Paul (第2週、前週5位)
   8.Red Riding Hood (第3週、前週6位)
   9.The Adjustment Bureau (第4週、前週7位)
  10.Mars Needs Moms (第3週、前週8位)

結果は、子供向け人気小説の映画化第2弾、“Diary of Wimpy Kid: Rodrick Rules”が、興行収入24.4百万ドルで、2位の“Sucker Punch”の19百万ドルを予想以上に引き離してトップ。

   Wimpy Kid Sucker Punch

2位に終わったザック・スナイダー監督 (「300<スリー・ハンドレッド>」 (07年))のアクション・ファンタジー映画“Sucker Punch”は、製作費82百万ドルをかけたワーナー・ブラザース期待の作品だったが、低調な成績に終わった。出口調査での評価もB-とあまり芳しくない(“Wimpy Kid”A-とまずまずの評価)。

ワーナー「ハリー・ポッター」シリーズの後継として、「スーパーマン」シリーズの再映画化をスナイダー監督で企画しているので、この結果は気がかりなところ。

限定公開作品では、「潜水服は蝶の夢を見る」 (07年)で注目された、画家でもあるジュリアン・シュナーベル監督の“Miral”が公開されてたが、結構評判は良いようだ。

        Miral_20110329112018.jpg


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今週を振り返って

3月21日 (月)

震災の影響で北米公演が懸念されていたN響。予定通り、本日はカーネギー・ホール公演。震災で犠牲になった人々への追悼として最初にバッハの「G線上のアリア」を演奏して、プログラムを開始した。

     Carnegie Hall 032111

終演後、楽屋に、日本でお世話になったS先生を訪ねる。震災翌日に都内から成田空港へ向かったら、何と15時間かかったそう。節電への協力のため、当面演奏会などもキャンセルになりそうだとの事...

3月22日 (火)

ニューヨーク・フィルの定期演奏会に出向く。今シーズンの同フィルの目玉はアンネ・ソフィー・ムターによるシーズンを通してのコンサート・シリーズと、エッサ・ペッカ・サロネンによるバルトーク・フェスティヴァル。本日はオペラ「青ひげ公の城」を中心としたプログラムで素晴らしかった!

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     サマー・タイムになったため、夜7時半の開演前でもまだ明るい

3月23日 (水)

ハリウッド最後の大物女優と言われたエリザベス・テーラーが79歳で亡くなったとのニュース。最近は映画で見かける事はなくなっていたものの、ひとつの時代が終わった感じ...

       Elizabeth Taylor


3月24日 (木)

今年の冬はもう降らないかと思っていたが、本日はまた雪...気温も下がっていて寒いです...

     Scarsdale 032411

3月25日 (金)

Dine Out for Japan Reliefと銘打って、ニューヨークの多数のレストランが参加して、売上の5%を震災義援金として寄付する運動が行われている(3月23日~30日)。本日のランチは参加している日本食レストランに行ったが、日本料理店のみならず、多くのレストランが参加していている。

       Dine Out for Japan Relief

オフィスでは、義援金活動に加え、寄せ書きをして日本に送る予定。

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夜はエリザベス・テーラーを偲んで、「花嫁の父」(50年)を見てみた。当時19歳のテーラーは勿論美しいのだが、父親役のスペンサー・トレイシーの味のある演技が本当に印象的!

       Father of the Bride
       「花嫁の父」でのテーラーとトレイシー

3月26日 (土)

4月4日に予定されていたポリーニのリサイタルが、ポリーニの病気でキャンセルになるとのニュースを聞き、がっかりしていた所、代わって、マレイ・ペライアがリサイタルを開く事になった。もともと、ペライアは昨年11月にカーネギー・ホールでリサイタルを開く予定だったのが、同じく病気でキャンセルとなり、ファンをがっかりさせていただけに、不幸中の幸いというか...

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曲目は、バッハのフランス組曲第5番ベートーヴェンのソナタ第27番シューマンの「子供の情景」に、ショパンブラームスなど。
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没後100周年: マーラーの生涯を辿って ~ 交響曲第3番ニ短調

ハンブルク市立劇場での活動も軌道に乗った1893年の夏、マーラーザルツブルク東方にあるザルツカンマーグート地方にある風光明媚な湖、アッター湖のほとりにあるシュタインバッハ村のホテルで過ごし、交響曲第2番を完成させている。

この地が気に入ったマーラーは、翌年ホテルの近くに小さな作曲小屋を建て、以後、死の年までほぼ毎夏、ここで集中的に作曲活動を行うことになる。

     Summer Cottage
     簡素な作曲小屋

この年よりマーラーの作曲ペースも飛躍的に上がり、交響曲第2番が完成まで6年を要したのに対し、大規模な交響曲第3番は、1895年と6年のわずかふた夏で完成させている。

【交響曲第3番ニ短調】

シュタインバッハの作曲小屋は、机と椅子、それにピアノのみが置かれた簡素な空間で、ここでマーラーは毎日、朝から正午まで、一切の人の立ち入りを禁じ、ひたすら作曲活動に集中した。集中を保つために、子供はおろか、動物・小鳥まで、音を立てるようなものは一切小屋の周りから遠ざけられたようである。

このような、俗世間から隔絶された静寂の世界で、マーラー「全世界が実際にそこに映し出されるような巨大な作品」を作曲した。それが交響曲第3番ニ短調である。

       Mahler 1895
       作曲当時のマーラー

全6楽章からなり、マーラーの全交響曲中最も長大なものとなったこの作品、当初は以下のような標題がつけられていた (但し楽譜の出版前には削除されている):

第1部
序奏: 牧神が目覚める
第1楽章: 夏が行進してくる
第2部
第2楽章: 野の花々が私に語ること
第3楽章: 森の動物たちが私に語ること
第4楽章: 人が私に語ること
第5楽章: 天使たちが私に語ること
第6楽章: 愛が私に語ること


第4楽章には、アルトの独唱でニーチェ「ツァラトゥストラはかく語りき」から引用された詩が用いられ、また第5楽章には、自身の歌曲集「子供の不思議の角笛」からとられた歌詞を使用して、児童合唱と女声合唱が使われている。

8本のホルンの斉奏で開始され、当時のマーラーの全てが注ぎこまれたようなスケールの大きい交響曲。それまでの2作では、最初は交響詩と名づけ、なかなか交響曲と呼ぶのをためらっていたマーラーが交響曲第2番の完成でふっ切れたのか、どこか力んでいるところも感じられる前作に比べ、伸びやかに自分らしさを表現している感じを受ける。

これまでは、その長さから、どちらかと言えば聴く頻度が少ない曲だったが、今回集中的に聴いてみて、すっかり魅了されました。この曲からは自然界が鼓動している、そんな響きが聞こえてきます。特にマーラーが書いた最初のアダージョ楽章で、壮大なクライマックスを築く最終楽章が素晴らしく感動的!

手元にあったCDは以下の4種類:

①アバド/ウィーン・フィル (80年録音)
②シノーポリ/フィルハーモニア管 (94年録音)
③アバド/ベルリン・フィル (99年録音)
④マーツァル/チェコ・フィル (05年録音)
他 アバド/ルツェルン祝祭管 (05年、放送録画)


この中では、マーツァルのものが、自然の息吹を感じさせるような生き生きとした表現と、スケールの大きさを兼ね備えたバランスの取れた名演だと思う。

   ⇒ マーツァル盤 Macal 05


3種類のアバド盤では、ウィーン・フィルとのものの方が、オケの響きの美しさも相俟ってバランスが取れている演奏だと思う。ベルリン・フィル盤はどういうわけか録音レベルが低く、盛り上がりに欠けるように聞こえる。但し、これはライヴ演奏で、終了後聴衆の盛大なブラボーの声が収録されているので、実演では相当良かったのだろうと推察はされるのだが...

   ⇒ アバド盤   Abbado VPO

実は、昔NHKのN響アワーで放送された、今は亡きガリ・ベルティーニ87年にN響の定期公演でこの曲を演奏した映像が一番好き。残念ながら最終楽章だけの映像なのだが、言葉に言い表せない程美しい演奏で、マーラーが乗り移ったかのようなベルティーニの指揮姿が本当に感動的!個人的には究極の芸術創造行為の記録の一つだと思っているほど。これを見て涙を流さない人はいないと確信しています!地球上の全ての人に見てほしい!

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       ベルティーニ


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