映画: ドライブ ~ 新時代のフィルム・ノワール

ライアン・ゴスリングキャリー・マリガンという、最近注目の二人の共演で描く、クライム・サスペンス映画。監督を務めたデンマークニコラス・ウィンディング・レフンは、昨年のカンヌ国際映画祭で監督賞を受賞した。全米では昨年9月に公開され、興行成績面では公開週の3位が最高だった。

       Drive Poster

日中は自動車修理工だが、時々映画のスタントマンをしたりしているドライバー(ゴスリング)、その一方で夜は凄腕のドライブ・テクニックを買われて、強盗逃し専門の運転手という別の一面を持っている。

     Drive 1

ある日、同じアパートに住んでいる子持ちのアイリーン(マリガン)と出会い、ひそかに想いを寄せるようになった彼だが、彼女には他人の罪を被って服役中の夫スタンダード(オスカー・アイザック)がいた。

     Drive 2

ある日、ドライバーはいつも仕事を依頼してくるイタリア人マフィアから強盗2人組の逃亡の手助けの仕事を依頼されるが、そのうちの一人はスタンダードだった。しかも、その裏にはマフィアが仕組んだ罠が張り巡らされていた...

     Drive 3

クールなゴスリングの魅力が一杯に生かされたフィルム・ノワール。寡黙で自分の心の内を決して明かさないが、秘めた優しさが伝わってくる男を素晴らしく演じている。余計な説明を加えないレフンの演出もかってのフィルム・ノワールを思わせる雰囲気を巧みに醸し出している。

     Drive 4

クールで寡黙なゴスリングが、マフィアにはめめられた事を悟った瞬間に残虐な復讐を開始し、画面の雰囲気が一転するのがまた、鮮やか。

     Drive 5

彼を支える脇役陣も、ロン・パールマンアルバート・ブルックスなど渋い俳優を揃え、物語を盛り立てている。但し、マリガンはこの映画では、彼女の魅力を発揮仕切れていない感じ。  ⇒ 8/10点

       ドライヴ
       Drive (2011年・アメリカ)
      監督: Nicolas Winding Refn
      キャスト: Ryan Gosling、Carey Mulligan、Ron Perlman、
            Bryan Cranston、Albert Brooks、Oscar Isaac ほか
      上映時間: 100分


⇒ ゴスリング主演の「スーパー・チューズデー」感想 Ides of March

⇒ キャリー・マリガン、トークショウに出演!
関連記事
スポンサーサイト

テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

コンサート: ニューヨーク・フィルハーモニック定期演奏会

今回のニューヨーク・フィルの定期は、指揮に名匠クリストフ・フォン・ドホナーニ、ソリストにドイツの中堅ヴァイオリニストで、今シーズンのニューヨーク・フィルのレジデンツ・アーティストに任じられているフランク・ペーター・ツィマーマンを迎えて、ドヴォルザークのヴァイオリン協奏曲チャイコフスキーの交響曲第6番というロマン派の曲を並べたプログラム。

     Avery Fischer Hall 03312012
     会場のエイヴリー・フィッシャー・ホール。正面に見えるのはメトロポリタン歌劇場

まず最初に演奏されたのは、ロシアを代表する現代作曲家、シュニトケ(1934~98年)の1985年の作品、(K)lein Sommernachtstraum という9分程の小品。ハイドンモーツァルトなどのようなメヌエット風の作品だが、作曲者が「真夏の夜の夢ではありません」とわざわざ副題を付けている通り、一見優雅な響きの中に、アイロニーが隠されている感じ。曲中のヴァイオリンのソロが第2ヴァイオリンの最終プルトの奏者が弾くのも面白い。

     Avery Fischer Hall 2 03312012
     ホール内

続いては、ドヴォルザークのヴァイオリン協奏曲。ソロのツィンマーマンは、中堅ヴァイオリニストでもトップとの評価を得ているヴァイオリニスト。今回の演奏も、息の長いフレージングが見事で、この曲の流麗な旋律を美しく弾きあげていた!この曲は娘にとっても、小学4年生の時に初めてホールで演奏した思い出の曲。娘はヴァイオリンの音色の美しさとヴィブラートの細やかさに感嘆していた。

     Zimmermann_20120507111621.jpg

休憩をはさんでメインは、「悲愴」の名前で親しまれているチャイコフスキー最後の交響曲である第6番ドホナーニらしく、興奮や熱狂といったものからは遠いところにある演奏だが、逆にこの曲の良さをてらいなく、ストレートに伝える演奏。構成力とバランスの確かさはさすが今年で83歳になる巨匠の風格十分といったところで、堪能できました!

     Dohnanyi and New York Philharmonic

       ニューヨーク・フィルハーモニック第15346回定期演奏会
      指揮: Christoph von Dohnanyi
      Schnittke: (K)lein Sommernachtstraum (1985)
      Dvorak: Violin Concerto in A minor、Op.53
      (ヴァイオリン独奏: Frank Peter Zimmermann)
      Tchaikovsky: Symphony No.6 in B minor、Op.74
      2012年3月31日、エイヴリー・フィッシャー・ホール

     
関連記事

テーマ : ニューヨーク
ジャンル : 海外情報

ニューヨークのレストラン: Gastroarte ~ スペインの今を伝えるタパスの数々!

2010年暮れにリンカーン・センターの近くにオープンした現代スペイン料理の店。今までその存在を知らなかったが、今回初めて訪問!

     A01 Gastroarte 1

シェフのジーザス・ヌニェスは、マドリッドでトレンディ・レストランのオーナー・シェフとして活躍後、ニューヨークに渡り、同店開店と同時にシェフに就任した。

     Jesus Nunez

奥に細長い店内、入ってすぐのエリアはタパス・バーとなっており、その奥にモダンなダイニング・ルームがある。壁に描かれた大きな闘牛士と牛の絵が目を惹く。

     Gastroarte 2

メニューを開くと、タパスのセクションに魅力的な料理が並んでいたので、本日はタパスを中心にする事に。なお、タパス・バーの方でタパスをつまむと、メイン・ダイニングよりも割安となる。

     A04 Bread
     こちらはパン

Mixto Serrano
     A05 Mixto Serrano

皿に大きく字が描かれて登場した生ハムやサラミの盛り合わせ。奥にあるブルスケッタの上に載せられたのがそれです。

Croquetas de Jamon
     A06 Croquetas de Jamon

こちらは生ハムのコロッケ。生ハムの塩分がポテトの甘みと絶妙に調和している!

Txistos
     A07 Txistos

こちらはソーセージをつつんだもので、スペイン版アメリカン・ドッグという感じ。プレゼンテーションが面白い!

Bocaditos de Pescado en Adobo
       A08 Bocaditos de Pescado en Adobo

こちらはタラのフリッター。からっと上がっていて身はホクホク、アイオリ・ソースと良く合う。

Gambas al Ajillo
     A09 Gambas al Ajillo

ポピュラーな海老のガーリック・オイル煮も、通常見かけるオイルにひたったものではなく、あっさりとした味わい。

Savory Carrot Cake
     A10 Savory Carrot Cake

人参を始め、色々な野菜を使ったケーキ仕立て。新鮮は野菜の甘みを存分に味わうことが出来、本日最も印象に残った一品!

Sweet Potato Ball Chocolate Sauce
     A11 Sweet Potato Ball Chocolate Sauce

こちらはデザートで頼んだ、スイート・ポテトの揚げ団子。チョコレート・ソースが良く合いました。

とにかく、味だけでなく、見た目も楽しませてくれる、タパスの数々。

昨年惜しまれながら閉店した、あのエル・ブリに代表されるような、素材を分子レベルまで分解して再構築したような最先端の料理ではないが、それでも現代のスペインの息吹を伝えてくれるタパスの数々でした。まだあまり名前が知られていないレストランだが、リンカーン・センター周辺での食事のチョイスがひとつ増えて、喜ばしい限り!

       Gastroarte
       141 West 69th Street (Btw Columbus & Broadway)
      Tel.212-692-8762
      営業時間: 5PM~12AM (金・土: ~1AM; 日・月: ~11PM)
            週末のブランチ: 11AM ~ 4PM
      アラカルト; タパス: 8ドル~(タパス・バー)
      Zagat 評価: 22/22/23/$60 (料理/内装/サービス/予算)
関連記事

テーマ : ニューヨーク
ジャンル : 海外情報

映画: おとなのけんか

イギリスのローレンス・オリヴィエ賞とアメリカのトニー賞を共に受賞したヤスミナ・レザの舞台劇を、ロマン・ポランスキー監督が映画化したブラック・コメディー。子ども同士のケンカを解決するために集まった2組の夫婦が、それぞれに抱える不満や本音をぶつけながらバトルを繰り広げるさまを描く。2組の夫婦を演じるのは、ジョディ・フォスタージョン・C・ライリーケイト・ウィンスレットクリストフ・ヴァルツという豪華キャスト。北米では昨年12月に限定公開されている。

       Carnage Poster

舞台はニューヨーク・ブルックリン。子ども同士のケンカを解決するため、ロングストリート夫妻(ライリー、フォスター)のマンションをカウアン夫妻(ヴァルツ、ウィンスレット)が訪れた。

     Carnage 1

初めのうち、双方は冷静かつ理性的に話し合いを進めていくが、段々と会話がこじれ始め、いつしかお互いの本音をさらけ出すように。

     Carnage 2
     Carnage 3

酒も入り、子供の問題から離れてそれぞれが抱える不満や問題をぶちまけ合うようにもなり、収拾のつかない事態に陥っていく。

     Carnage 4

舞台作品らしい室内劇をポランスキー監督が見事に映画化している作品。いつもは上品に、礼儀正しく振舞っている都会人が、普段は内に秘めている不満や本音をさらけ出していく過程が鮮やかに描かれている。ポランスキーが選んだ4人がそれぞれの持ち味を発揮して見事な演技! 

     Carnage 5

久々に楽しめる大人の映画でした。それにしても、欧米の人はどうしてこうもしゃべるのであろうか。口数の少ない日本人であれば、こうはならないような気がする...  ⇒ 8/10点

       おとなのけんか
       Carnage (2011年・アメリカ)
      監督: Roman Polanski
      キャスト: Jodie Foster、Kate Winslet、
            Christoph Waltz、John C.Reilly
      上映時間: 79分
関連記事

テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

ニューヨークのレストラン: Public ~ ノリータの人気店

ノリータ地区にある人気店に会社の年度末の打ち上げで訪問。

     Public 1
     一見したところ、レストランとは思えない店構え

2003年にオープンしたこの店は、図書館をイメージした内装で評判を呼び、その年の各種デザイン賞を受賞している。そのコンセプトは、図書カードを模したメニュー・カードに至るまで徹底していて、他のレストランにはない雰囲気を醸し出している。

       Public 2
       
店内のダイニング・エリアは、むき出しの壁や天井に囲まれた活気のあるスペースと、よりシックなスペースと、雰囲気が異なる二つのエリアに分かれている。

     Public 3
     バーカウンターは人が鈴なり!
     Public 4
     こちらは、シックな雰囲気のダイニング・スペース
ミシュラン・ガイドの2009年版から4年連続で一つ星を獲得している料理、シェフの Brad Farmerie は、ピッツバーグ出身で、イギリス・ロンドンに渡って有名レストランで料理の修業を行い、その間オーストラリアやニュージランド、アジアにも滞在した後、2003年にこの店のオープニングと同時にシェフに就任している。

     Brad Farmerie

彼が作り出す料理は、そうした各地での経験が反映されたもので、メニューには、カンガルーを使ったものなど、興味深い料理が見られる。今回は75ドルのテイスティング・メニューを試してみる事に。

Mushroom Ceviche、with Miso Aubergines and Ginger Ponzu Sauce
     Mushroom Ceviche

Marinated White Anchovies on Quinoa Croquettes、with Spicy Saffron Aioli
     White Anchovies

Fried Hama Hama Oysters、with Shisho、Sansho Pepper、and Wasabi-Yuzu Dipping Sauce
     Fried Oysters

Grilled Scallops、with Sweet Chili Sauce、Creme Fraiche and Green Plantain Crisps
     Grilled Scallops

Wild Boar and Foie Gras Terrine、with Kumquat Chutney and a Watercress Salad
     Boar and Foie Gras

ここのテイスティング・コースは、前菜5種にメイン1種という構成で、まずは、矢継ぎ早に前菜が出される。それぞれ、日本など様々な国のスパイスや食材、ソースを組み合わせ、食べてを飽きさせない工夫が施されている。特に帆立・カキ・アンチョビーの魚介系は味のコントラストがはっきりとしていて美味だった。テリーヌと合わされた野生のイノシシの燻製は味わいの濃さが印象的。マッシュルームを刺身に見立てた一品は、合わせたスパイス・ソースのまとまりが今ひとつのように感じた。

メインは、好みに応じてアラカルトの他のメインと入れ替える事が出来る(但し、小ポーションで提供出来るものに限定)。

Grilled New Zealand Venison Loin、Cabrales Dumplings、Oyster Mushrooms and Salsa Verde
     Grilled Venison

本日のメインはニュージーランド産鹿のグリル。こちらも肉の味の強さが印象的。かなりレアで供されたが、個人的には、もう少し火を通した方が、肉の旨味が引き立つのではないかと感じた。

他に、鴨に変えてもらった人もいた。

Pan-Roasted Duck Breast、Wwith Sesame Soy Dressing、Cassava Chips、Wokked Bok Choi and Pickled
     Duck Breast

最後のデザート。これは可もなく不可もなく、といった一品:

Sticky Toffee Pudding、with Armagnac Ice Cream and Hot Caramel Sauce
     Toffee Pudding

金曜日の夜という事もあって、店内はお客さんで満席。特にバーエリアは入れ替わり立ち替わり人が群がっていて、この店の人気ぶりが伺えました!

     Public 5

       Public
       210 Elisabeth Street (Btw.Spring&Prince)
      Tel.212-343-7011
      営業時間: 6 ~ 10:30PM (水木: ~ 11PM; 金土: ~ 12AM)
      アラカルト、75ドルのテイスティング・コースあり
      Zagat 評価: 24/24/22/$61 (料理/内装/サービス/予算)
      ミシュラン・ガイド 一つ星
関連記事

テーマ : ニューヨーク
ジャンル : 海外情報

プロフィール

アルページュ

Author:アルページュ
FC2ブログへようこそ!

カレンダー
02 | 2012/03 | 04
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード