ハリケーン・サンディが通り過ぎて

日曜日から火曜日にかけて、米国東部を縦断していった大型ハリケーン、サンディニューヨークニュージャージーに大きな被害をもたらしているが、あらためて、このような自然災害の影響を「想定」する事の難しさを思い知らされる。

     Sandy 2

我が家の周辺も至る所で大きな木が倒れていて、今週一杯停電が復旧しない地域も多い。

     Sandy 3

当方もここ3日間は自宅勤務を余儀なくされていたが、交通機関もようやく一部復旧し、明日からはマンハッタンまで出勤出来そうです。

     Sandy 1


     
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テーマ : ニューヨーク
ジャンル : 海外情報

11月のコンサートより

紅葉のシーズンも終わりにちかづき、めっきり寒くなってきた最近のニューヨーク。音楽シーズンもたけなわで、注目のコンサートが目白押しだが、個人的なお勧めは:

★★★ メトロポリタン・オペラ: Ades/The Tempest

2006年に総支配人に就任して以来、メトで現代オペラが上演される頻度が飛躍的に増しているが、今シーズンはイギリスの作曲家、トーマス・アデスが弱冠33歳、2004年に発表したオペラ「ザ・テンペスト」のメト初演。演出は昨年完結した「ニーベルングの指環」を担当したロベール・ルパージュで、シルク・ド・ソレイユばりのファンタスティックな舞台が期待される!

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メトロポリタン歌劇場、11月3、6、10、14、17日。 チケット: 30 ~ 450ドル。

★★  マレイ・ペライア ピアノ・リサイタル

手の故障で最近、リサイタルのキャンセルが多かった名匠ペライア。昨年予定されていたニューヨークのリサイタルもキャンセルとなってしまったが、今年は大丈夫そう。現役ピアニストの中でも、最も充実した演奏を聴かせているピアニストの一人であるペライア、今回のプログラムはベートーヴェン・シューマン・ショパンら得意なレパートリーから選曲されていて、これを聴き逃す手はない!

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11月2日、カーネギー・ホール。 チケット: 20 ~ 123ドル。

★   パトリシア・カース エディット・ピアフを唄う

クラシックではないが、フランスの歌姫、パトリシア・カースが今月、カーネギー・ホールエディット・ピアフのシャンソンを歌う。フランスの歌手の中でも随一の歌唱力を誇る彼女が往年の名シャンソンの数々をどう歌ってくれるのか楽しみ!

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11月20日、カーネギー・ホール。 チケット: 55~100ドル。
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テーマ : ニューヨーク
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映画: スープ・オペラ

阿川佐和子の小説を原作にしたファンタジー・ドラマ。監督は「イキガミ」(08年)滝元智行。日本では、2010年10月に限定公開されている。

      Soup Poster

大学の図書館で働く35歳の女性ルイ(坂井真紀)は、両親を早くに亡くし、以来、母親代わりとなって自分を育ててくれた叔母のトバちゃん(加賀まりこ)と二人で暮らしてきた。

 Soup 1

ところが、そのトバちゃんが突然過疎地の医師をしている年下の青年・水谷(萩原聖人)と結婚すると言って家を出てしまい、古い一軒家で独りぼっちになってしまう。

 Soup 2

ところがそれも束の間、猫を追って庭に迷い込んできた自称画家の初老の男、トニー(藤竜也)と出版社でアルバイトとして働いている青年・康介(西島隆弘)がひょんな事から同居することになる...

 Soup 3

お互いに見知らぬ3人を結びつけるのが、ルイが幼い頃からトバちゃんと一緒に作ってきたスープ。そのスープは、鶏ガラをコトコトと、じっくり煮込んでダシを取っていてシンプルながらいかにも美味しそう。食卓を囲んで美味しい食事を食べるとみんな幸せな気持ちになれる。そのようなほのぼのとした気分が溢れている映画。

 Soup 4

何が起きるわけでもなく、ほのぼのとした雰囲気の中で、映画は淡々と進んでいく。見ていてどことなく心が休まる映画だが、もうちょっとストーリーに起伏が欲しい感じ。でも皆で囲む食卓はいいものですね!  ⇒ 6/10点

 Soup 5

スープ・オペラ
(2010年・日本)
監督: 瀧本智行
キャスト: 坂井真紀、加賀まりこ、藤竜也、西島隆弘、萩原聖人、平泉成、鈴木砂羽、田山涼成、余貴美子 ほか
上映時間: 119分
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テーマ : 映画感想
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北米興行成績 (2012年10月29日)

大型ハリケーン、サンディが米国東部に近づいてきた先週末は、4本の新作が全米公開されたが:

① Argo (第3週、前週2位)
② Cloud Atlas (初登場)
③ Hotel Transylvania (第5週、前週3位)
④ Paranormal Activity 4 (第2週、前週1位)
⑤ Silent Hill: Revelation 3D (初登場)
⑥ Taken 2 (第4週、前週4位)
⑦ Here Comes the Boom (第3週、前週7位)
⑧ Alex Cross (第2週、前週5位)
⑨ Sinister (第3週、前週6位)
⑩ Fun Size (初登場)


やはりハリケーンが影響したのか、全体的に興行成績が低調な中、2週連続の2位から3週目にしてトップに立ったのが、批評家から高い評価を得ているベン・アフレック監督主演の政治サスペンス、“Argo”

     Argo_20121030063323.jpg

新作のうち、最も成績が良かったのが、興行収入10百万ドルで2位に入った“Cloud Atras”。イギリスの作家、デイヴィッド・ミッチェルが2004年に発表した小説の映画化で、トム・ハンクスハル・ベリーら豪華キャストを揃え、製作費102百万ドルをかけた大作だが、6つの異なる時代・世界の話が並行して進む2時間半の大作で、筋が分かりにくいのがハリケーン対策で忙しい人々に敬遠されたのだろうか。見た人の評価もC+と芳しくない。

       Cloud Atlas

興行収入8百万ドルで5位に入ったのが、2006年に公開されたホラー映画、「サイレントヒル」の続編、“Silent Hill: Revelation 3D”。事前予想ではハロウィン・シーズンである事もあって、トップに立つと思われていたのだが、この予想外の不振もハリケーンのせいだろうか...

       Silent Hill

興行収入4百万ドルでかろうじて10位に入ったのが人気テレビ・ドラマ、「ゴシップ・ガール」のプロデューサー、ジョシュ・シュワルツの初監督作のティーン映画、“Fun Size”

       Fun.jpg

興行収入わずか2百万ドルでトップ10入りすら出来なかったのが、ジェラルド・バトラー主演のサーフィン映画、“Chasing Mavericks”。但し、見た人の平均評価はB+と、新作の中では一番評判が良かった。

       Chasing Mavericks
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生誕150周年! ドビュッシーの生涯をたどって: その9 ~ 前奏曲集第1巻

リリーとの離婚騒動にも決着がつき、ようやく心の落ち着きを取り戻したドビュッシーは、代表作「海」に続き、1905年8月には、ピアノ曲「映像」第一集を完成させる。新しい和声の響きが緊密な構成のの中に散りばめられているこの曲集について、ドビュッシーは相当自信を持っていたらしく、この作品は、「シューマンの左かショパンの右に位置付けられるだろう」などと語っている。

     Debussy_20121029121220.jpg

そして、10月にはエンマが、ドビュッシーにとって初めての子供となる長女、クロード=エンマ(愛称シュシュ)を産む。このちょっと前に、「海」の初演がパリコンセール・ラムルーで行われたが、これは従来のドビュッシーの擁護者にも理解されず、落ち込んだ彼は、創作の筆が進まなくなってしまった。

     Debussy et Chouchou
     ドビュッシーとシュシュ

1907年にようやく「映像」第2集を完成させた後、1908年には、愛娘のために書いたピアノ曲集「子供の領分」が生まれる。この頃からドビュッシーの作曲の筆も少しは進むようになり、管弦楽のための「映像」の作曲を進めるかたわら、1910年2月には、わずか3カ月という短期間で書き上げた傑作、「前奏曲集」第1巻を完成させる。

【前奏曲集 第1巻】
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ドビュッシー: 前奏曲集 第1巻
ピアノ独奏: アルトゥーロ・ベネデッティ=ミケランジェリ
1975年 録音


1909年12月から1910年2月までのわずか3カ月という短期間で書き上げられたこの傑作は、ショパンのものとは違い、その後作曲された第2巻を通じて、24の調がそれぞれの曲に割り当てられている訳ではない。

この曲集には、当時ドビュッシーが好んだ五音音階全音音階などの新しい響きが積極的に使われていて、それまでのピアノ音楽とは全く異なるドビュッシー独自の世界を作り上げている。それぞれに付けられた曲名も詩的で、聴く者の想像力を掻き立てる。

1.デルフィの舞姫 - Danseuses de Delphes
2.ヴェール(帆) - Voiles
3.野を渡る風 - Le vent dans la plaine
4.夕べの大気に漂う音と香り - Les sons et les parfums tournent dans l'air du soir
5.アナカプリの丘 - Les collines d'Anacapri
6.雪の上の足跡 - Des pas sur la neige
7.西風の見たもの - Ce qu'a vu le vent d'ouest
8.亜麻色の髪の乙女 - La fille aux cheveux de lin
9.とだえたセレナード - La sérénade interrompue
10.沈める寺 - La cathédrale engloutie
11.パックの踊り - La danse de Puck
12.ミンストレル - Minstrels


この曲の代表的名盤とされるイタリアの名ピアニスト、ミケランジェリの演奏は、透徹した大理石のような肌触りの音色で、ドビュッシーがこの曲に込めた新しい響きの世界をこの上なく美しく表現していると思う。
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