エル ELLE 〜 イザベル・ユペールの相変わらずの体当たりの熱演!

「トータル・リコール」(90年)「氷の微笑」(92年) ポール・バーホーベン監督の最新作で、フランスの小説家フィリップ・ディジャンの2012年の小説 "Oh..." の映画化作品。2016年のカンヌ映画祭でプレミエ上映され絶賛された後、全米では同年11月に限定公開されている。フランスアカデミー賞に相当する今年のセザール賞では、最多11部門でノミネートされ、作品賞と主演女優賞(イザベル・ユペール)を獲得、またアカデミー賞でもユペールが主演女優賞にノミネートされた。

      Elle Poster

パリでゲームソフトの製作会社の社長を務めるミシェル(ユペール)は、ある日自宅で覆面の男に襲われてしまう。ところが彼女は警察に通報もせず何事もなかったかのように掃除をし、その直後に訪ねてきた息子のヴァンサン(ジョナ・ブロケ)にも平然と対応する。

 Elle 1

事の次第を聞いた元夫のリシャール(シャルル・ベルラン)ミシェルの友人たちから警察へ通報することを勧められたにも関わらず、ミシェルは大量殺人事件を起こした彼女の父親をめぐる過去のトラウマから警察に不信感を抱いており、被害を相談する気になれない。

 Elle 2

ある日会社のパソコンに、モンスターが自分を襲っている合成画像を送りつけられた彼女は、犯人は自分を知る人間だという確信を強める。自分に時々視線を投げかけてくる従業員のカート(ルーカス・プリショル)ケヴィン(アルチュール・マゼ)、自宅の向かいに敬虔なカトリック教徒の妻レベッカと住む銀行員のパトリキ(ロラン・ラフィット)など、数名の不審な人物に思い当たる彼女だったが…

 Elle 3

「氷の微笑」を彷彿とさせるミステリー仕立ての作品だが、とにかく、映画冒頭の、見知らぬ男に襲われるシーンに始まり、映画を通して過去のトラウマから屈折した生活を送る女性像を鬼気迫る体当たりの演技で表現したイザベル・ユペールが強烈に印象に残る。

 Elle 4

映画前半のミステリー調の展開から、犯人が判明してからの後半は、ミシェルがその犯人をも巻き込んで、意外な結末まで突き進んでいくのだが、ユペールの熱演とは裏腹に、バーホーベン監督が、女性を突き放したように描いているように感じられるのが興味深い。それにしてもユペールは、こうした屈折した女性像を体当たりで演ずるという役が多い!  ⇒ 7/10点

 Elle 5

エル ELLE
Elle (2016年・フランス)
監督: Paul Verhoeven
キャスト: Isabelle Huppert, Laurent Lafitte, Anne Consighy, Charles Berling, Virginie Efira, Judith Magre, Christian Berkel, Jonas Bloquet, Alice Isaaz, Vimala Pons, Arthur Mazet, Raphaël Lenglet, Lucas Prisor ほか
上映時間: 131分


⇒ 「トータル・リコール」(90年)感想オススメ!

⇒ ユペール出演作「愛、アムール」(12年)感想オススメ!
関連記事
スポンサーサイト

テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

プロフィール

アルページュ

Author:アルページュ
FC2ブログへようこそ!

カレンダー
02 | 2017/03 | 04
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード