ドリーム 〜 差別を力強く乗り越えていく黒人女性たちを描く!
マーゴット・リー・シェタリーのノンフィクション小説 "Hidden Figures" を原作に、まだまだ人種差別が色濃く残っていた1960年代初頭のアメリカで、米ソ間での競争が激化していた初の有人宇宙飛行計画を陰で支えた NASA の黒人女性スタッフの知られざる活躍を描いた作品。監督は「ヴィンセントが教えてくれたこと」(14年)のセオドア・メルフィで、全米では2016年12月に限定公開され、上映館数が拡大された公開3週目から2週連続で興行ランキングのトップに立つヒット作となった。また今年のアカデミー賞では、作品賞をはじめ3部門でノミネートされている。

1960年代初頭のアメリカ。1957年に人類初の人工衛星打ち上げに成功したロシアに遅れをとっていたアメリカと NASA は、国家の威信をかけて有人宇宙飛行計画を立ち上げていた。そんな中ラングレー研究所でヴィヴィアン・ミッチェル(キルステン・ダンスト)率いる計算部でドロシー(オクタヴィア・スペンサー)やメアリー(ジャネール・モネイ)らと共に働いていた優秀な黒人女性スタッフのキャサリン(タラジ・P・へンソン)は、 宇宙飛行計画に従事するスペース・タスク・グループへの異動を命じられる。

彼女が移ってきた部署のエンジニアたちは全て白人男性で、黒人女性であるキャサリンは、上司のポール(ジム・パーソンズ)に受け入れてもらえず、黒人用のトイレも建物にないような劣悪な環境の中で、黙々と仕事をこなしていくうちに、その仕事ぶりが計画責任者のアル・ハリソン(ケヴィン・コスナー)の目にとまるのだった…

NASA の有人宇宙飛行計画に大きく貢献した実在の黒人女性数学者キャサリン・ジョンソンら3人の黒人女性が、逆境にめげずに活躍していく姿を描いた伝記映画。

といってもこの手の伝記ものにありがちな堅苦しさはなく、キャサリンら3人の黒人女性が、逆境をたくましく乗り越えていく様が、むしろ明るく快活に描かれていて、娯楽作品として十分に楽しめる内容になっているところが、米国でも大ヒットした理由だと思う。

黒人への偏見・差別と同時に、女性に対する偏見とも闘わなければならなかった彼女たちが、持ち前の能力とウィットでたくましく立ち向かっていく姿が清々しく、キャサリンを演じたヘンソンら3人の女優たちの好演が映画を盛り立てている。他に「ムーンライト」でアカデミー助演男優賞を獲得したマハーシャラ・アリが出演。 ⇒ 7/10点


ドリーム
Hidden Figures (2016年・アメリカ)
監督: Theodore Melfi
キャスト: Taraji P. Henson, Octavia Spenser, Janelle Monae, Kevin Costner, Kirsten Dunst, Jim Parsons, Glen Powell, Mahershala Ali, Karan Kendrick, Donna Biscoe, Rhoda Griffis, Maria Howell, Aldis Hodge, Paige Nicollette, Gary Weeks, Saniyya Sidney, Zani Jones Mbayise, Kimberly Quinn, Olek Krupa ほか
上映時間: 127分
⇒ メルフィ監督の前作「ヴィンセントが教えてくれたこと」(14年)感想
⇒ ヘンソン出演の「デート & ナイト」(10年)感想
⇒ スペンサー出演「ダイバージェント FINAL」(16年)感想
⇒ コスナー主演作「ラストミッション」(14年)感想
⇒ ダンスト主演作「メランコリア」(11年)感想 〜 太鼓判!!
⇒ アリ出演の「ムーンライト」(16年)感想 〜 オススメ!

1960年代初頭のアメリカ。1957年に人類初の人工衛星打ち上げに成功したロシアに遅れをとっていたアメリカと NASA は、国家の威信をかけて有人宇宙飛行計画を立ち上げていた。そんな中ラングレー研究所でヴィヴィアン・ミッチェル(キルステン・ダンスト)率いる計算部でドロシー(オクタヴィア・スペンサー)やメアリー(ジャネール・モネイ)らと共に働いていた優秀な黒人女性スタッフのキャサリン(タラジ・P・へンソン)は、 宇宙飛行計画に従事するスペース・タスク・グループへの異動を命じられる。

彼女が移ってきた部署のエンジニアたちは全て白人男性で、黒人女性であるキャサリンは、上司のポール(ジム・パーソンズ)に受け入れてもらえず、黒人用のトイレも建物にないような劣悪な環境の中で、黙々と仕事をこなしていくうちに、その仕事ぶりが計画責任者のアル・ハリソン(ケヴィン・コスナー)の目にとまるのだった…

NASA の有人宇宙飛行計画に大きく貢献した実在の黒人女性数学者キャサリン・ジョンソンら3人の黒人女性が、逆境にめげずに活躍していく姿を描いた伝記映画。

といってもこの手の伝記ものにありがちな堅苦しさはなく、キャサリンら3人の黒人女性が、逆境をたくましく乗り越えていく様が、むしろ明るく快活に描かれていて、娯楽作品として十分に楽しめる内容になっているところが、米国でも大ヒットした理由だと思う。

黒人への偏見・差別と同時に、女性に対する偏見とも闘わなければならなかった彼女たちが、持ち前の能力とウィットでたくましく立ち向かっていく姿が清々しく、キャサリンを演じたヘンソンら3人の女優たちの好演が映画を盛り立てている。他に「ムーンライト」でアカデミー助演男優賞を獲得したマハーシャラ・アリが出演。 ⇒ 7/10点


ドリーム
Hidden Figures (2016年・アメリカ)
監督: Theodore Melfi
キャスト: Taraji P. Henson, Octavia Spenser, Janelle Monae, Kevin Costner, Kirsten Dunst, Jim Parsons, Glen Powell, Mahershala Ali, Karan Kendrick, Donna Biscoe, Rhoda Griffis, Maria Howell, Aldis Hodge, Paige Nicollette, Gary Weeks, Saniyya Sidney, Zani Jones Mbayise, Kimberly Quinn, Olek Krupa ほか
上映時間: 127分
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