オペラ: イル・トロヴァトーレ @ メト ~ 大器が実力発揮!

ヴェルディ中期の傑作、イル・トロヴァトーレ

 Met 01122013

メトでも当然人気演目の一つだが、現在の舞台は2009年にプレミエが行われたデイヴィッド・マクヴィカー演出のもので、2011年以来、2年ぶりの上演。

      Trovatore 1

本日の公演では、レオノーラを歌う予定であったパトリシア・ラセットが病気でキャンセルとなり、代役として、大器との評判が高いアンジェラ・ミードが登場した。

 Trovatore 2

そのミード、出だしから、代役で出演したとは思えない安定した歌唱を披露。声は申し分なく美しく、しかも低声域から高声域までムラがない。コロラトゥーラの技術も安定していて、しかも声の威力も十分という、ヴェルディのこの手の役にはまさにうってつけのソプラノ。久しぶりに聴き惚れてしまう声で、間違いなく10年に一度の逸材と断言出来る(ちょっと興奮してスミマセン)!

 Meade.jpg

対するマンリーコ役のマルコ・ベルティ、音程はややフラット気味だったが、これまた威力十分の声で負けていなかった。テノールにとっての難関で知られる第3幕、「見よ、恐ろしい炎を」のハイCもきっちりとこなしていた。

 Trovatore 3

ライヴァル、ルーナ伯爵ロシアのバリトン、アレクセイ・マルコフメトではボリス・ゴドゥノフスペードの女王に出演していたらしいが、その時はそれほど重要な役ではなかったせいか、あまり記憶に残っておらず。声質はやはりロシア的で、ヴェルディのバリトン役には向いているとは言えず、高声域の伸びも欠いていたのだが、なかなかの美声で声量も豊かなので、それなりに聴かせてくれた。

 Trovatore 4

アズチェーナ役はこれまた美声では他にひけを取る事はない、ステファニー・ブライス。彼女の歌はやや発声が不明瞭なのだが、これまた声の威力で圧倒していた!

 Trovatore 6

マグヴィカーの舞台はゴヤの絵を思わせる濃く、暗い色彩に満ち溢れたもので、このオペラの世界にふさわしいように思える。メトの大きな舞台空間も巧みに使っており、ダイナミックさも十分。私は好きな舞台。

 Trovatore 7
 Trovatore 8

ヴェルディの数ある作品の中でも、とりわけこのオペラは威力のある声が揃うと、俄然精彩を帯びる。イタリア・オペラは歌だ! という事を久々に実感させられる上演でした。

 Trovatore 9

Il Trovatore (1853年、ローマ・アポロ劇場にて初演)
演出: David McVicar
指揮: Daniele Callegari
Manrico: Marco Berti
Leonora: Angela Meade
Azucena: Stephanie Blythe
Il Conte di Luna: Alexey Markov ほか
2013年1月12日、メトロポリタン歌劇場


⇒ 2011年4月の公演 感想
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