コンサート: マウリツィオ・ポリーニ ピアノ・リサイタル

毎年のようにニューヨークに来演している巨匠マウリツィオ・ポリーニ。今シーズンは、珍しいコンチェルトの演奏に引き続き、カーネギー・ホールでリサイタルを開いた。

 Pollini 01

今年のプログラムは前半にシューマン、後半にショパンと、同じ1810年生まれの、ロマン派を代表する作曲家二人の作品に焦点を当てたもの。

      Pollini 02

まずは前半。クララ・ヴィークとの結婚をクララの父親に反対される中で作曲された小品、アラベスクを繊細に演奏した後は、シューマンの代表的なピアノ曲、クライスレリアーナE.T.A.ホフマンの音楽評論集の題名を引用した作品で、8曲の小品から構成されているが、ポリーニは時にラプソディックな感興を漂わせながらも、それぞれの曲想の違いを丁寧に表現していき、さすがといった感じの演奏。但し、まだエンジン全開ではない雰囲気も。

 Pollini 03

後半のショパン・シリーズの1曲目、作品45の前奏曲の後は、葬送行進曲で有名なピアノ・ソナタ第2番。これは硬軟自在の名演で、垣間見える音の不揃いやミスタッチなど全く気にならない! 

子守唄 作品57をはさんで、プログラムの最後は英雄ポロネーズで、こちらはダイナミックに、華麗に弾き切ってくれた。

 Pollini 04

ここからは、怒涛のアンコールで、作品27の2の夜想曲スケルツォ第3番革命エチュードを立て続けに弾いて観客をとりこにした後、とどめは涙が出る程美しく、華麗なバラード第1番。かっての完璧な技巧には綻びが見えるとはいえ、ショパンの歌心をこれほど見事に表現出来るピアニストはやはりいない。

 Pollini 05

ピアノの音色も、かっての大理石を思わせるようなひんやりとした音色から随分艶やかで光り輝くような音色に変わって来ているように思うが、これは、「スタインウェイ界のフェラーリ」と言われる、イタリアの著名調律師ファブリーニの手になる特製のスタインウェイのおかげなのだろうか。 休憩時間には多くの人がピアノに近寄って写真を撮っていました!

 Pollini 06

マウリツィオ・ポリーニ ピアノ・リサイタル
Schumann: Arabeske in C Major, Op. 18
Kreisleriana, Op. 16
Chopin: Prelude in C-sharp Minor, Op. 45
Piano Sonata No. 2 in B-flat Minor, Op. 35
Berceuse in D-flat Major, Op. 57
Polonaise in A-flat Major, Op. 53
(Encores)
Chopin: Nocturne in D-flat Major, Op. 27-2
Scherzo No. 3 in C-sharp Minor, Op. 39
Etude in C Minor, Op. 10-12
Ballade No. 1 in G Minor, Op. 23
2014年10月19日、カーネギー・ホール


⇒ 昨年のリサイタル感想
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