エルナーニ @ メトロポリタン・オペラ ~ 久しぶりのドミンゴ登場だが...

ヴェルディ初期のオペラ、「エルナーニ」の3年ぶりのメトでの上演。

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前回2012年の公演は、期待の若手ソプラノ、アンジェラ・ミードが注目を集めた舞台だったが、その彼女が再びドンナ・エルヴィーラ役で出演。今回の注目は、プラシド・ドミンゴがバリトン役のスペイン王ドン・カルロ役として出演する事。

      Ernani 2

そのアンジェラ・ミード、伸びやかで低声域から高声域までムラの無い美声を生かした歌唱で、感情表現にも以前より一段と成長していて素晴らしい出来!

 Ernani 3

タイトル・ロールのエルナーニ役は、イタリアのテナー、フランチェスコ・メリメト・デビューとなった2010年のリゴレットでのマントヴァ公爵役以来、久々に彼の歌唱を聴いたが、伸びやかで輝かしい美声で、これまた満足のいく歌唱。舞台姿も若々しく、イタリア人の若手有望テナーはあまりいないだけに、今後もっとメトに出演して欲しい人!

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シルヴァ役はウクライナのバス、ドミトリ・ベロセルスキーで、こちらもバスらしい、深々した声でなかなかの歌唱。

 Ernani 5

さて、肝心のドミンゴ。今年74歳になり、さすがに最近はもっぱらバリトン役に専念している彼だが、そのドン・カルロ役、さすが数々のヴェルディのテナー役で名唱を聴かせてくれた彼だけあって、歌いくちは巧みなのだが、いかんせん、声質がテナーなので、声の深みは全くないため、かなり物足りない。ヴェルディの他の作品同様、このエルナーニでもバリトン役は扇の要としてドラマの展開に決定的に重要な役割をになっているだけに、オペラ自体の感銘度はかなり弱まってしまう...

 Ernani 6
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指揮は音楽監督のジェームズ・レヴァイン。オケからバランスの良い分厚い響きを作り出していくのは、さすが練達の指揮ぶりだが、以前に較べて音楽の凝縮感が弱まっている感じ。こちらも歳のせいなのだろうか?

 Ernani 8

と、ケチはつけてみたものの、初期の作品とはいえヴェルディの音楽は輝かしさに満ち溢れ、まさにヴェルディそのもの。あまり上演される事の無いこの作品を、上演の全体的なレベルもメトらしい高さで、この水準の上演で観る事が出来た事に素直に感謝!

 Ernani 9

Ernani (1844年、ヴェネツィア・フェニーチェ劇場にて初演)
演出: Pier Luigi Samaritani
指揮: James Levine
Ernani: Francesco Meli
Elvira: Angela Meade
Don Carlo: Placido Domingo
Silva: Dmitriy Belosselskiy
Giovanna: Mary Ann McCormick ほか
2015年3月26日、メトロポリタン歌劇場


2010年のメト・エルナーニ感想

ミード出演のニューヨーク・フィル演奏会感想

メリ出演の2010年メト・リゴレット感想

ドミンゴ出演の2014年のメト・Enchanted Island 感想
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