ニューヨーク・フィル定期演奏会

音楽監督のアラン・ギルバートが2016〜17年シーズン限りでの退任を表明しているニューヨーク・フィル。後任には誰が指名されるのか、しばらく興味が尽きないが、今回の定期演奏会に登場したのは、セミヨン・ビシュコフ

 NYPO 1

プログラムは、前半にドイツの作曲家 Detlev Glanert (1960年生まれ) の2012年の作品、"Brahms-Fantasie, Heliogravure for Orchestra" に ブラームスのドッペル・コンチェルト、後半は同じくブラームスの交響曲第1番という、オール・ブラームス・プログラムと言って良いもの。

ロシア出身で現在63歳のビシュコフは、カラヤンの代役としてベルリン・フィルを振って一躍注目された後、1989年にはパリ菅の音楽監督に抜擢され、1998年まで務めた。私がパリ留学時代には毎週のように彼のコンサートを聴いていたので、懐かしい指揮者。私は彼のセンスの良い音楽作りが好きだったのだが、パリの聴衆には必ずしも受けは良くなかったようだ。ニューヨーク・フィルには1984年に初登場して以来、度々振っているようだが、今シーズンは今回を含め2回登場予定。ギルバートの後継候補なのだろうか。

さてプログラム前半、最初の Glanert の作品は、12分程度のオーケストラ曲で、確かにブラームスの作品からの引用と感じられる部分もある。全体としては可もなく不可もなくといった印象の曲。

 NYPO 2

続くドッペル・コンチェルト、有名な割にコンサートではあまり聴く機会がない曲だが、今回ははリサ・バティアシュヴィリ(ヴァイオリン)、ゴーティエ・キャプソン(チェロ)という、一流のソリストの共演で聞き応えのある演奏となった。特にバティアシュヴィリは、音色の美しさ・音楽の豊かさ・激しさをきりっと表現した素晴らしい演奏。毎年聞くたびに素晴らしさを増していく感じで、今や一番聴くべきヴァイオリニストの一人!

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 NYPO 4

プログラムの後半、交響曲第1番は、この指揮者らしい、流れの良い演奏で、スケール感も十分。但し、オーケストラとの呼吸が完全に合っていなかったのか、時折、緊張感がふっと抜けるような箇所が感じられたのがあったのがちょっと残念。それでもブラームスの音楽の素晴らしさを堪能するに十分な好演!

 NYPO 5

ビシュコフは、来年2月にも客演し、マーラーの交響曲第6番を振る予定。こちらも楽しみ!

 NYPO 6

第15,959回 ニューヨーク・フィルハーモニック定期演奏会
指揮: Semyon Bychkov
Gleaner: Brahms-Fantasie, Heliogravure for Orchestra (2012)
Brahms: Concerto for Violin and Violoncello in A minor, Op. Op. 102
(ヴァイオリン独奏: Lisa Batiashvili; チェロ独奏: Gautier Capucon)
Brahms: Symphony No. 1 in C minor, Op. 68
2015年10月22日、デイヴィッド・ゲフィン・ホール


⇒ ビシュコフの前回客演時の演奏会感想(2013年10月)

⇒ バティアシュヴィリの前回客演時の演奏会感想(2015年2月)
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