ロベルト・デヴリュー @ メトロポリタン・オペラ

2011〜12年シーズンのオープニングを飾った「アンナ・ボレーナ」から始まった、メトの意欲的なドニゼッティの「チューダー三部作」の上演プロジェクト、いよいよ最後の「ロベルト・デヴリュー」

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これまで、アンナ・ネトレブコアンナ・ボレーナジョイス・ディ・ドナートマリア・ストゥアルダと、今をときめく旬の歌手が主役を演じてきたが、今シーズンはソンドラ・ラドヴァノフスキーが本作のエリザベス女王役をはじめ、3役全てを歌いこなすという意欲的なプロジェクト!

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その大役に挑んだラドヴァノフスキー、スケールの大きな歌唱ながら、コロラトゥーラもそれなりに歌えるという事で、ヴェルディの作品を中心に、メトでは欠かせないソプラノの一人だが、ベルカントの華、ドニゼッティのオペラではちょっと声が重いのではないかと思いきや、小回りは利かないものの、スケールの大きさはそのままに、コロラトゥーラもそつなくこなしながら、老境に達したエリザベス女王の女性としての哀しみを、女王としての威厳を失わずに素晴らしく歌っていた!それにしてもメークはリアル過ぎて、ちょっと怖い…

 Devereux 03
 Devreux 04

エリザベス女王が想いを寄せるエセックス伯ロベルト・デヴリュー役はマシュー・ポレンツァーニで、相変わらず伸びやかで端正な歌い口だが、この人は最近本当に安定していて、今やメトに欠かせないテナーとなっている!

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ロベルトと想いを寄せ合う人妻サラ役は、今や世界中で引っ張りだこのメゾ・ソプラノとなったエリーナ・ガランチャ。この人は声は美しいものの、感情表現が薄くちという印象があったのだが、今回は感情のこもった素晴らしい歌唱で、これまでのイメージが一変!

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ロベルトの親友にしてサラの夫であるノッティンガム伯は、これもメトでおなじみのマリウシュ・クヴィエチェンで、こちらも安定した歌いぶり。それにしても、主要4役をいずれもトップクラスの歌手で固められるのは、さすがメト

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指揮はロッシーニベルカント・オペラのスペシャリスト、マウリツィオ・ベニーニで、ドニゼッティ特有の流麗な旋律を良く生かし、かつ精彩溢れるなかなかの音楽作りで、歌手達を見事にサポートしていた。

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三作通して演出を手掛けたデイヴィッド・マクヴィカーの舞台は、いかにもこの時代を彷彿とさせるセットと衣装。ハッとさせる場面はない代わりに、安心して作品を鑑賞する事が出来る。

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Roberto Devereux (1837年、ナポリ・サンカルロ劇場にて初演)
演出: David McVicar
指揮: Maurizio Benini
Queen Elizabeth: Sondra Radvanovsky
Roberto Devereux, Earl of Essex: Matthew Polenzani
Sara, Duchess of Nottingham: Elina Garanca
Duke of Nottingham: Mariusz Kwiecien
Lord Cecil: Brian Downen
Sir Walter Raleigh: Christopher Job ほか
2016年4月16日、メトロポリタン歌劇場


⇒ 2011年のメト「アンナ・ボレーナ」感想

⇒ 2013年のメト「マリア・ストゥアルダ」感想

⇒ ラドヴァノフスキー出演のメト「仮面舞踏会」感想

⇒ ポレンツァーニ出演のメト「真珠採り」感想

⇒ ガランチャ出演のメト「カルメン」感想

⇒ クヴィエチェン出演のメト「愛の妙薬」感想
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