裸足の季節 〜 トルコの女性監督が描く瑞々しい少女たち

トルコの女性監督、デニズ・ガムゼ・エルギュヴェンの長編初監督作品。2015年のカンヌ映画祭でプレミエ上映され、高い評価を受けた後、全米では同年11月に限定公開されている。今年のアカデミー賞では、外国語映画賞にノミネートされた。

      Mustang Poster

10年前に両親を失くした 5人の姉妹、ソナイ(イライダ・アクドアン)、セルマ(トゥーバ・スングルオウル)、エジェ(エリット・イシジャン)、ヌル(ドア・ドゥウシル)、ラーレ(ギュネシ・シェンソイ)は、首都イスタンブールから1,000キロ離れた田舎の小さな村に住む祖母(ニハール・G・コルダス)に引き取られ、育ってきた。

 Mustang 1

美しく成長した彼女たちは、田舎の因習的な生活に我慢できず、男の子たちと騎馬合戦をしたりと、様々な反抗を試みる。

 Mustang 2

たちまち村の噂になり、困惑する祖母。激怒した叔父のエロル(アイベルク・ペキジャン)は激怒し、彼女たちを全員結婚させると宣言する…

 Mustang 3

まだまだ昔からの因習的な価値観が支配的なトルコの田舎で、自分らしく生きようとする姉妹の姿を瑞々しく描いた作品。

 Mustang 4

彼女たちの行動は、村人から見れば反抗なのだろうが、彼女たちにしてみれば、古い因習に束縛される事なく、美しさと若さのエネルギーを放射しているだけで、我々の目から見れば、大それた事をしているわけではない。イスラム諸国の中では、比較的先進的なトルコでさえ、こうなのだから、世界ではまだ、いかに多くの女性が前時代的な因習に縛られているかをあらためて思い起こさせる。

 Mustang 5

映画では、長女から順番に見合い結婚を強制され、その中で姉妹の一人が自殺したり、叔父が密かに彼女たちに性的関係を強要していることが暗示されたりするが、そうした事を一切深刻に描く事なく、彼女たち(全員新人!)の荒馬のような若々しい生命力(題名の mustang は野生の馬の意)を画面いっぱいに、瑞々しく、しかも軽やかに描いたところに、監督のセンスを感じさせる。  ⇒ 8/10点

裸足の季節
Mustang (2015年・フランス/トルコ/ドイツ)
監督: Deniz Gamze Erguven
キャスト: Gunes Sensoy, Doga Zeynep Doguslu, Tugba Sunguroglu, Elit Iscan, Ilayda Akdogan, Nihai Koldas, Ayberk Pekcan ほか
上映時間: 97分


⇒ 2016年アカデミー賞外国語映画賞受賞作「サウルの息子」(15年)感想
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