コシ・ファン・トゥッテ @ モーストリー・モーツァルト・フェスティヴァル

ニューヨークの夏の風物詩の一つとして、すっかり定着しているモーストリー・モーツァルト・フェスティヴァル。ここ数年はオーケストラや室内楽のコンサート以外にも、オペラの上演も行われるようになってきているのだが、今年もモーツァルトのオペラを2作品上演するという意欲的な企画。今回はそのうち、コシ・ファン・トゥッテの上演に足を運んだ。

 Mozart 1

今回の上演では、通常使われる David Geffen Hall ではなく、より小規模なアリス・タリー・ホールを使用している。オーケストラは、ドイツのピリオド楽器アンサンブル、フライブルク・バロック管弦楽団が客演。指揮は音楽祭の音楽監督を務めるルイ・ラングレで、最小限の振り付けを施したコンサート形式の上演。この公演に先立って、このコンビはフランスエクサンプロヴァンス音楽祭でこのオペラを上演している。

  Mozart 2

傑作揃いのモーツァルトのオペラの中でも、珠玉の重唱で彩られれている事では随一の存在であるコシ。このオペラは、こうした小規模な空間でこそ、その重唱での微妙なニュアンスを存分に感じ取る事が出来る。この理想的な空間で繰り広げられた上演は、出だしこそ、ラングレがとった快速なテンポと、それについていこうとするオーケストラとの間で微妙な距離感を感じたものの、舞台が進むにつれ、そうしたギャップも埋まり、このオペラの素晴らしさを存分に堪能できる演奏が繰り広げられた。

 Mozart 5

歌手陣は全体的に若手主体の布陣で、ドビュッシーの歌曲のCDなどで知られているが、アメリカでは聴く機会がなかったデスピーナ役のサンドリーヌ・ピオーなど、個人的に注目していた歌手も登場。全体的に若々しく、チームワークのとれた歌唱を展開してくれた。

 Mozart 6

メトの広大な劇場空間では、時として声量に物足りなさを感じる事があるドラベッッラ役のケイト・リンゼーも。この空間だと、ニュアンスも聞き取りやすく、なかなか満足のいく歌唱。

 Mozart 7

今年のニューヨークの夏は、例年になく暑い日が多かったのだが、その暑さを吹き飛ばすような清涼感をもたらしてくれた上演でした!

 Mozart 4

Cosi fan Tutte (1790年、ウィーン宮廷劇場にて初演)
演出: Annette Jolles
指揮: Louis Langree
Fiordiligi: Lenneke Ruiten
Dorabella: Kate Lindsey
Ferrando: Joel Prieto
Guglielmo: Nahuel Di Pierro
Despina: Sandrine Piau
Don Alfonso: Rod Gilfry
2016年8月15日、アリス・タリー・ホール


⇒ メト・2013-14年シーズンのコシ感想

⇒ ラングレ指揮のメト「カルメン」感想

⇒ リンゼー出演のメト「ホフマン物語」感想
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ジャンル : 音楽

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Re: No title

Yamagishi 様

コメントを頂き、有難うございます! 私もクラシック音楽全般、中でもオペラが大好きです。こちらこそ、これから宜しくお願い致します!
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