鉄路の白薔薇 〜 アベル・ガンス監督の代表作

3面のスクリーンを駆使した12時間の超大作「ナポレオン」(27年)で有名なフランスのサイレント映画時代の巨匠アベル・ガンス監督の1923年の作品で、こちらもサイレント時代の名作と評価されているもの。

      Roue Poster

フランスのある田舎町で、信号機の故障のため、列車の衝突事故が発生。乗客救助のため現場に駆けつけた列車運転手のシジフ(セヴラン=マルス)は、自己で母を失った孤児のノルマ(アイビー・クローズ)を引き取り、息子のエリー(ガブリエル・ド・グラヴォーヌ)と一緒に育てることに。

 Roue 1

それから15年後、エリーはヴァイオリンの製作者となり、ノルマは家事を切り盛りするようになったが、シジフは美しく成長したノルマに心ならずも惹かれるようになっていく…

 Roue 2

親子間の三角関係という、通俗メロドラマみたいなストーリーを2部構成・4時間にもわたり、展開してみせた作品。ところが、そこはガンス監督、あくまで格調高く最後まで詩情豊かに描き切っている!

 Roue 3

メロドラマでありながら、随所に織り交ぜられる機関車の走行シーンでは、フラッシュの技法による極端に短いショットが次第に速いスピードで交互にカットされていき、最終的には1コマ単位でカットされていくという加速的モンタージュ技法を採用してリズミカルな映像効果をもたらすなど、ロシアの巨匠エイゼンシュテインを始め、後の映画作家に多大な影響を与えた、考え抜かれた映像も見もの。かって映画評論家の淀川長治さんが、フランス映画好きは必ず見なければいけない映画とコメントされていた!

 Roue 4

それにしても、4時間でも相当長いのに、完成当初は9時間近くかかる作品だったらしい(その後、監督自身により短縮される)。代表作の「ナポレオン」はなんと12時間。昔は破天荒な映画監督がいたものである。  ⇒ 8/10点

 Roue 5

鉄路の白薔薇
La Roue (1923年・フランス)
監督: Abel Gance
キャスト: Séverin-Mars, Ivy Close, Gabriel de Gravone, Pierre Magnier, Max Maxudian, Georges Térof, Gil Clary ほか
上映時間: 240分


⇒ 同時代のフランス映画の傑作「裁かるるジャンヌ」(28年)感想傑作!!!
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