ティエリー・トグルドーの憂鬱 〜 現在のフランスの「憂鬱」を映し出す社会派ドラマ

「母の身終い」(12年)ステファーヌ・ブリゼ監督ヴァンサン・ランドンを主演に迎えて制作した社会派ドラマ。2015年のカンヌ国際映画祭でプレミエ上映されランドン主演男優賞を獲得。米国では2016年4月に限定公開されている。

      Loi Poster

長年勤めていた会社をリストラされてしまったティエリー(ランドン)(カリーヌ・ド・ミルベック)と障害を抱える息子(マチュー・シャレール)を養わなければならない彼は、プライドもかなぐり捨て、必死に職探しをするが、中高年の彼を採用してくれる企業はなかなか見つからない…

 Measure 1

1年半以上にも及ぶ職探しの結果、ようやくありつけた職が、スーパーマーケットの監視員の仕事だが、それは、客だけでなく同僚たちの不正も監視し、会社に報告する役目でもあった…

 Measure 2

本国フランスで大ヒットしたステファヌ・ブリゼ監督の作品は、リストラされた一人の中年男性の姿を通じて、現在のフランス社会の一つの断面を、決してセンセーショナルとせず、むしろ淡々と描き進めていく。

 Measure 3

これまで自分が築き上げてきたと思っていたキャリアやスキルは全く評価されず、家族を養うために、止むを得ず望まぬ職を受け入れるティエリー。それは、客であるか身内の従業員であるかに関係なく、自分と変わらぬ境遇にある人々の小さな不正を容赦なく告発する仕事。自分の中に湧き上がってくる割り切れない思いを秘めながらも淡々と仕事をこなしていく男の姿をランドンが気負いなく、現実感たっぷりに演じていて印象的。

 Measure 4

社会派ドラマとして、なかなか優れた作品だと思うが、見終わって救いを感じないのが難点。そういう意味では邦題通りなのだが…  ⇒ 7/10点

ティエリー・トグルドーの憂鬱
La Loi du Marche (2015年・フランス)
監督: Stephane Brize
キャスト: Vincent Lindon, Karine de Mirbeck, Matthieu Schaller, Yves Ory, Xavier Mathieu, Noel Mairot, Catherine Saint-Bonnet ほか
上映時間: 92分
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