アルジェのイタリア女 @ メトロポリタン・オペラ 〜 ロッシーニらしさ全開の愉しいオペラ!

今回は、メトでは2003〜04年シーズン以来、13年ぶりの上演となったロッシーニのアルジェのイタリア女

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メトのものは、フランスの名演出家ジャン・ピエール・ポネルが遺した、今では数少なくなった舞台の一つ。今回はムスタファ役のイルダール・アブドラザコフをメインに、周りを比較的若手のキャストで固めている。指揮はレヴァイン。最近のメトでは、ロッシーニマウリツィオ・ベニーニが振ること多かったのだが、レヴァインとは珍しい!

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弱冠21歳のロッシーニが、1ヶ月かからずに完成させたという逸話が残っているこのオペラ、この時点ですでに10作ものオペラを完成させていた早熟の天才らしく、速書きのかけらも感じさせない充実した音楽で、ナンセンスな面白さが絶妙の、まさに王道のロッシーニ・オペラ

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ムスタファ役はかってサミュエル・レイミーが胸毛全開で演じて人気を博した役。アブドラザコフレイミーに比べたら、インパクトはやや薄いかも知れないが、演技にはコミカルさが良く出ていて、なかなかの好演!

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イザベラ役は当初アメリカのメゾ・ソプラノ、エリザベス・デションが務める予定であったのだが、病気により降板し、代わってイタリアの新進メゾ、マリアンナ・ピッツォラトが起用された。出だしはやや声が硬い感じだったが、オペラが進行するにつれて、次第に調子が上がってきたのか、コロラトゥーラあり、低声から高声域までの幅広い音域が要求される難役をなかなかの健闘で歌いこなしていた。但し、印象はちょっと薄い感じだっただろうか。

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その他のキャストも、イザベラの恋人リンドロ役のルネ・バルベラエルヴィラ役のイン・ファンタッデオ役のニコラ・アライモら、いずれもソツのない歌唱で脇をしっかりと固めていた。

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だいぶ痩せたように見えるレヴァイン、こせつかないテンポで細部にもしっかりと気を配った演奏だったが、ちょっと精気に欠ける印象だったのが気がかり。特に前半はそのような印象が強く、後半はかなり持ち直した、という感じ。

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ポネルの演出は、このナンセンス喜劇を肩凝らずに楽しめる事が出来る、さすがの舞台。 それにしても 21歳でこのオペラを完成させたロッシーニの天才ぶりは恐ろしい!

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L' Italiana in Algeri (1813年、ヴェネツィア・サンベネット劇場にて初演)
演出: Jean-Pierre Ponnelle
指揮: James Levine
Mustafa: Ildar Abdrazakov
Isabella: Marianna Pizzalato
Lindoro: Rene Barbera
Elvira: Ying Fang
Taddeo: Nicola Alaimo
Zulma: Rihab Chaieb
Haly: Dwayne Croft ほか
2016年10月20日、メトロポリタン歌劇場


⇒ ポネル演出のメト「皇帝ティトゥスの慈悲」感想

⇒ アブドラザコフ出演のメト「フィガロの結婚」感想
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ジャンル : 音楽

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