イェヌーファ @ メトロポリタン・オペラ

今回は、メトでは2006 〜 07年シーズン以来、10年ぶりの上演となるヤナーチェクの代表的オペラの一つ、イェヌーファ

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2003年にプレミエ上演が行われたオリヴィエ・タンボシの演出による舞台で、タイトル・ロールにはウクライナの新進ソプラノ、オクサナ・ダイカを起用。2003年公演でそのイェヌーファ役を務めたカリタ・マッティラが、今回はイェヌーファの継母コステルニチカ役で登場!

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ヤナーチェクとしては初期の作品であるため、従来の伝統的なオペラを思わせる部分も多く、彼のオペラの中では比較的取っつきやすいのだが、それでも旋律などは紛れもなくヤナーチェクらしさを感じさせ、十分彼独自の世界に浸ることが出来るのは大きな喜び。

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さて、今回イェヌーファ役を演じたダイカ、出だしはやや声が不安定で、淡白な歌唱のように聴こえたが、オペラが進むにつれ安定感を増すと共に、歌に感情もこもるようになってきた。全体的には満足できる歌唱だった!

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前回はイェヌーファ役を演じたマッティラ、さすがに声は衰えたのかも知れないが、そうした事を補って余りある情感のこもった歌唱で、娘の幸せや世間体に思い悩む継母役を見事に演じていて、今回の上演では一番印象に残る出来だった!

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ブリア家のおばあさん役はベテランのハンナ・シュヴァルツで、こちらも貫禄たっぷり。今回の上演は全体的に女性上位の感が強い。

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男声陣は、ラツァ役のダニエル・ブレンナシュテヴァ役のジョセフ・カイザーとも、まずまずの歌唱だったが、女性陣に比べれば少し影が薄い感じだっただろうか。

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指揮は現在セントルイス響の音楽監督・BBC響の首席客演指揮者を務めるベテラン、デイヴィッド・ロバートソンピエール・ブーレーズの薫陶を受け、かっては現代音楽の演奏では定評のあるアンサンブル・アンテルコンタンプランの音楽監督も務めていた事もあり、シャープな音楽作りというイメージがあったのだが、今回の上演では、何となくモサモサした音楽作りで、ヤナーチェクの独特な音楽が際立ってこない感じだった。エッジが効いていないというか。。。

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初めて見るタンボシの舞台は、1幕の一面の小麦畑の黄色・一転して、決して壊すことの出来ない因習に縛られたモラヴィア地方の村を象徴するかのような巨大な暗黒の岩など、その対照が印象的な舞台でした。

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そうそう、オーケストラ・ピットにはハーピストの安楽真理子さんの姿も見えました!

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Jenufa (1904年、ブルノ国民劇場にて初演)
演出: Olivier Tambosi
指揮: David Robertson
Jenufa: Oksana Dyka
Kostelnicka: Karita Mattila
Buryja Grandmother: Hanna Schwarz
Laca: Daniel Brenna
Steva: Joseph Kaiser
Jano: Ying Fang
Foreman: Bradley Garvin
Old Shepherdess: Maria Zifchak
Mayor: Richard Bernstein
Karolka: Clarissa Lyons (Debut!) ほか
2016年10月28日、メトロポリタン歌劇場


⇒ マッティラ出演、メトのヤナーチェク「マクロプーロス事件」感想

⇒ ダイカ出演のメト「イーゴリ公」感想

⇒ ブレンナ出演のメト「ルル」感想

⇒ カイザー出演のメト「真夏の夜の夢」感想

⇒ ロバートソン指揮のメト「クリングホッファーの死」感想
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