ウィリアム・テル @ メトロポリタン・オペラ 〜 前代未聞の出来事で途中キャンセル!

ロッシーニ最後のオペラとなった傑作「ウィリアム・テル(オリジナルのフランス語ではギヨーム・テル」。なかなか上演に恵まれない作品で、メトでも1931年以来の久々の上演、かつオリジナルのフランス語では初めての舞台!

      Tell 1

創作活動の後半をパリで行ったロッシーニの39作目にして最後の作品となったこのオペラ、「セヴィリアの理髪師」に代表されるようなイタリア時代の軽快なコミック・オペラとはうって変わって、当時のパリを席巻していたグランド・オペラの様式をロッシーニ流に取り入れた堂々たる大作で、一聴するとロッシーニとは思えない感じだが、作品のどこをとっても充実した音楽で、当時のグランド・オペラを代表するフランスの作曲家たちの作品も真っ青な出来。

 Tell 2

歌手陣では、タイトル・ロールを演じたカナダのバリトン、ジェラルド・フィンリーアルノール役のブライアン・ヒメルマティルデ役のマリーナ・レベカが印象に残る歌唱だった。ファビオ・ルイージの指揮も相変わらず、バランスが取れていて素晴らしい!

 Tell 3
フィンリー(左)とヒメル(右)

3幕まで順調に進んでいた上演だったのだが、第4幕が始まる前に、かなり長い間待たされた挙句に突然のキャンセル!

 Met 102916 2

オーケストラ・ピットに楽団員が出てこず、何となく変だなと思っていたのだが、劇場側からは詳しい説明もなかったために、みな狐につままれたような感じで、劇場を後にした。後の報道で、テキサスから来たオペラ愛好家が、同じくオペラ狂だった友人の遺灰をピットに撒いたため、と判明。悪意があったわけではなく、本人も予想外の事態に反省(当初は自分のせいでキャンセルになったとは思っていなかったらしい!)して謝罪の手紙を劇場側に書いたようなので、結局お咎めはなかったようだったが、それにしても、中途半端感が大きく残った舞台だった。ホント、色々な事が起こるものですね!

 Tell 4

Guillaume Tell (1829年、パリ・オペラ座にて初演)
演出: Pierre Audi
指揮: Fabio Luisi
Guillaume Tell: Gerald Finley
Arnold: Bryan Hymel
Mathilde: Marina Rebeka
Hedwige: Maria Zifchak
Gesler: John Relyea
Ruddi: Michele Angelini
Melcthal: Kwangchul Youn
Leuthold: Michael Todd Simpson
Rodolphe: Sean Panikkar
Jemmy: Janai Brugger
Walter Furst: Marco Spotti ほか
2016年10月29日、メトロポリタン歌劇場


⇒ アウディがメトで演出したヴェルディ・アッティラ感想

⇒ ルイージ指揮のメトの今シーズンのドン・ジョヴァンニ感想

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