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犬猿 @ Japan Cuts 2018 〜 2組の兄弟・姉妹の愛憎関係を鮮やかに描いた秀作!

国連本部近くにあるジャパン・ソサエティで毎年開催されている日本映画フェスティバル、Japan Cuts。数年前に息子がバイトをしていた時に激励を兼ねて出かけて以来、毎年訪れるようになったが、今年も足を運んでみた。

      Cuts 1

今年観たのは、「麦子さんと」(13年)などの吉田恵輔監督の最新作、「犬猿」日本では今年2月に全国公開されているが、今回は北米初公開

      Water 1

印刷会社で営業を担当しながら、地味な生活を送っている金山和成(窪田正孝)の元に、刑務所から出てきたばかりでやくざ者の兄・卓司(新井浩文)が転がり込んでくる。

 Water 2

一方、病気で倒れた父親に代わって、和成の会社の下請けの印刷工場を切り盛りしている幾野由利亜(江上敬子)には、芸能活動をしながら工場を手伝っているおバカな妹の真子(筧美和子)がいた。

 Water 3

今までも良好とはいえない兄弟・姉妹関係だった彼らだが、卓司の出所と、真面目で初心な由利亜和成に恋してしまった事をきっかけに、坂道を転げ落ちるように悪化していく…

 Water 4

コメディの鎧を纏っているが、実は結構シリアスな人間劇で、血の繋がった者同士の、愛憎入り混じった複雑な感情をあぶり出していく。

 Water 5
 Water 8

主役4人は、演技力が評価されている男性陣2人に、演技は素人のお笑い芸人とモデルの女性陣という組み合わせで、女性人2人の演技は当初かなり心もとなかったそうだが、映画では一切そういった事を感じさせない素晴らしい演技で、そうした演技を引き出す吉田監督の力量を感じさせた。特に劇中で絶妙なダンスを披露したりする江上敬子は圧倒的な存在感。

 Water 6

ここで示されている兄弟・姉妹関係はかなり極端で、現実離れしているのだが、そこから身内間に存在する(と言っても、仲が良い家族もたくさんあるし、どの家族もそうだという訳ではないのですが)愛憎入り混じった感情を鮮やかに切り取って浮かび上がらせる監督の力量とセンスには脱帽。エンディングもいいですね。あれがないと、少し凡庸な結末になるところだったし、家族間の感情が一筋縄ではいかないところを端的に表していました。  ⇒ 9/10点

 Water 7

上映終了後には吉田監督の舞台挨拶があったが、Q&A でもリラックスした感じで発言していて面白かった。

 Cuts 2

女優陣に対する評価など、あまり Politically Correct な発言ではなく、何事もストレートに捉える家内は気に入らなかったようで、私は物事をストレートに言う事に対する日本人的な照れのようなものを感じて、それほど気にならなかったのだが、アメリカ人にはどう受け止められただろうか。

      Cuts 3

犬猿
(2018年・日本)
監督: 吉田恵輔
キャスト: 窪田正孝、新井浩文、江上敬子、筧美和子、阿部亮平、木村和貴、後藤剛範、土屋美穂子、健太郎、竹内愛紗、小林勝也、角替和枝 ほか
上映時間: 103分


⇒ 「お父さんと伊藤さん」(16年) @ Japan Cuts 2017 感想オススメ!
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