マグダラのマリア 〜 新約聖書の世界を映画化

新約聖書に登場する聖女マグダラのマリアを主人公とする伝記映画。監督はオーストラリアのガース・デイヴィス。イギリスで2018年3月に公開された後、全米では2019年4月に限定公開されている。日本では劇場公開されず、iTunesを通じて配信されたのみであった。

　　　　　　

紀元１世紀、ローマ帝国ユダヤ属州（現在のイスラエル）北部の町マグダラに暮らすマリア（ルーニー・マーラ）は、男性優位の社会で息苦しさを覚えながら生きていた。

　

そんなある日、イエス・キリスト（ホアキン・フェニックス）とペトロ（キウェテル・イジョフォー）ら彼の弟子たちに出会った彼女は、彼の起こす奇跡を目の当たりにして、家族から離れて彼らと共に、神に仕えることを決意する。

　

イエスたちとともに神の教えを伝えながら旅を続けるマリアだが、やがて、死者を蘇させる奇跡などを次々に起こしたイエスは、民衆から救世主として崇められるようになり、ユダヤ教の聖職者たちから目を付けられる…

　

私はキリスト教信者ではないので、聖書の物語を正確に知っているわけではないのだが、本作はマグダラのマリアの目を通して、イエス・キリストが数々の奇跡を起こしながらエルサレムに赴き、磔刑に処せられた後に復活するまでを、新約聖書に忠実に（多分）描いた作品。

　

当然の事ながら、忠実に描いただけでもストーリーの持つ力は大きく、インパクトをもって観る者に迫ってくる。物語の軸となるマーラとフェニックスはいずれも説得力のある演技。聖書に詳しい方には本作での描き方について、色々と注文があったりするのかも知れないが、私は結構興味深く観る事が出来ました。　　⇒ 7/10点

　

マグダラのマリア
Mary Magdalene (2018年・イギリス/アメリカ)
監督： Garth Davis
キャスト： Rooney Mara, Joaquin Phoenix, Chiwetel Ejiofor, Tahar Rahim, Sarah-Sofie Boussnina, Hadas Yaron, Lubna Azabal, Lior Raz, Ryan Corr, Tchéky Karyo, Jacopo Olmo Antinori, Shira Haas, Uri Gavriel, David Schofield, Charles Babalola, Tawfeek Barhom, Tzachi Halevy, Zohar Strauss, Michael Moshonov, Ariane Labed, Theo Theodoridis, Denis Ménochet, Irit Sheleg ほか
上映時間： 120分

⇒ マーラ出演作「PAN 〜ネバーランド、夢のはじまり〜」（15年）感想

⇒ フェニックス主演作「ジョーカー」（19年）感想 〜 太鼓判！！

⇒ イジョフォー出演作「マレフィセント2」（19年）感想